ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 世界と一緒。 ( No.41 )
日時: 2011/12/28 11:18
名前: 結城柵 ◆ewkY4YXY66 (ID: khvYzXY.)

【親=保護者なわけじゃない 1】

「なあ虚木、聞いてくれよー」
 ぐずり気味の世界を引きずって、なんとか学校に着いた。
席についてやっと一息ついたと思ったら、頬にでかいガーゼを付けた星野が、僕の机にぺたりとつっぷした。
「すごいほっぺだね、どうしたの?」
「よくぞ聞いてくれましたー!…くそババアに殴られて、よろけた勢いで切った」
 不満そうに頬を膨らませた星野を見て、一般的な母と子、もしくは父と子なんて、そういうものなのかな。なんて首を傾げた。
相変わらず世界は、くてりと机に伏している。
「…そういえば、竜胆くんちって、ご両親共働きなの?」
 星野の相方、刻野がぽつり、と独り言のように呟いた。
それ、俺も気になってた、なんて他の奴も何人か寄ってきた。
 さて、どうしたもんかと思ったけど、別に隠すようなことでもないしなぁ…と。
「んー、ちびの時に出てったっきり。顔もよく覚えてない」