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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 世界と一緒。 ( No.44 )
- 日時: 2011/12/31 13:34
- 名前: 結城柵 ◆ewkY4YXY66 (ID: khvYzXY.)
- 参照: 年越しにせかいつとか何で好き好んで鬱にならなあかんの。
【答えを】
暗い部屋で、目を覚ました。いつの間にか帰ってきていたらしい。
あのあと、どうなったんだろう。よく、覚えていない。
ただ、ずっと。彼の声が聞こえていた。
…彼は、いつだって傍にいる。あのときも、今も。
…そう、傍にいるだけなんだ。
手を伸ばしてなんてくれない。助けてなんてくれない。
…逆を返せば、いつだって傍にいてくれた。
怖いときも、悲しいときも、楽しいときも。傍で、笑いかけてくれた。
わからない。わからないよ。どうすればいいの?
大好きなのに、傍にいたいのに、いてほしいのに。
あの、純粋な好奇と欲に満ちた、熱っぽい瞳を思い出すと…怖くて憎い。
あの、他の子と笑いあっている彼は…嫌い、大嫌い。
ずっと、私だけの傍にいたのに。いるはず、なのに。
「世界?」
不意にかけられた声。扉の前には、君の姿。
「泣いてるの?」
近づいてきた君を、抱きしめる。
「竜胆…大好きっ…。なのにっ…怖くて憎い…っ、どうすればいいのっ…、り、ん…どっ…」
嗚呼、誰か。答えを頂戴。
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