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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 世界と一緒。 ( No.49 )
- 日時: 2012/01/06 21:35
- 名前: 結城柵 ◆ewkY4YXY66 (ID: khvYzXY.)
【つまり、意味はないよ 2】
「なにも…ないよ」
笑ってみせると、刻野は何か言いたげに目を細めた。
けど、しばらく僕を見つめ、「そう」と呟いたと思うと、机に突っ伏して動かなくなった。
そう、何もない。ないんだよ、刻野。
虚無、虚空、虚栄、虚飾…
自己満足と偽りの塊の僕には、何もないんだ。
唯一の存在意義だって、世界への愛だって、世界が否定してしまえば、崩れてしまうんだ。
目の前でじゃれあう、星野と刻野が羨ましい。
二人で一つの愛を育てている姿が、羨ましい。
…ねぇ、僕はどうすればいいんですか?
何を信じればいいんですか?何を愛せばいいんですか?何が正しかったんですか?世界を愛していいんですか?世界に触れていいんですか?世界を守っていいんですか?世界の傍で笑っていていいんですか?
…生きていて、いいんですかね、僕は。
信じてもいない神サマに問いかけたって、答えなんて返ってきやしなかった。
…あ、あの神サマの代理人だったら、答えをくれるかもしれないな。
僕らしくない、ばかばかしい考えに、苦笑するしかできなかった。
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