ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 世界と一緒。 ( No.77 )
日時: 2012/01/31 18:10
名前: 結城柵 ◆ewkY4YXY66 (ID: khvYzXY.)
参照: 最近下書きなしなので読みにくかったらすいませぬ。

【神様は代理人に甘い 竜胆視点】

 ぼんやりとした思考が気持ち悪かった。雨のせいで霧だった視界がそれに拍車をかけていて、むしゃくしゃした。
足元に転がる馬鹿な神様の代理人くんが、生きてるのか死んでるのかなんて、知ったことじゃない。と僕は小さく頭を振った。

『君のやってることが、正しいとは思えないよ、俺は』

『君が彼女を幸せにできるとも思わない』

『けど君が、ムカつくくらい彼女を愛してるんだってことは、痛いほど知ってるよ』

『てか、ガチで未だに痛むしね。中学んときにつけてくれた傷』

 神代の声が、頭の中で反響する。必死で震えないようにしてるくせに、目と声にだけはやけに生気があって気持ち悪かった。
中学のときの傷なんて、僕は覚えてないけれど。汚しても世界を狙うなんて、彼はマゾヒストだろうか。全国のマゾヒストさんごめんなさい。
心の中で謝りながら、帰ろうかな、と歩きだした。当然ながら、彼はおいて。

『このままじゃたぶん、竜胆くん、危ないよ』

殴りつける前に彼が言った言葉が、やけにひっかかった。