ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: Euthanasia ( No.3 )
日時: 2011/12/14 17:57
名前: 通津村 ◆pDcmvMz4L6 (ID: ZbJw.Qsl)

ファミレスにつくと禁煙席を選んだ。どうも煙草の臭いは苦手である。
子供があまりいない端っこの席を選ぶと、俺と牧野は机を挟んで向かい合いように座った。若干日差しがあたるけどそこはまぁ良しとしよう。

「んで?今回は何を教えればいいんだ?」

「毎度のごとく。数学お願いします先生!」

そういうと牧野は鞄から数学のノートを取り出すとわからないというページを差し出した。テストの度に牧野の数学を教えるのが当たり前になりつつある。まぁ、自分自身のおさらいにもなるしいいのだが。
牧野がここと、ここと、とたくさんわからないところを提示している間、俺はメニューを開く。うん。今日はコーヒーアイスにしよう。

「牧野、俺コーヒーアイスな」

「ちょ、それ高いやつじゃん」

「教えてやってるんだから」

「はいはーい・・・。赤点よりかはましだわ」

牧野に教える代わりに何か一品デザートをおごってもらえるというシステムだ。
俺の頼んだコーヒーアイスは、デザート欄の中でも3番目ぐらいに高いものだった。というか、ファミレスのデザートは大体高いのだが。
インターフォンを押し、店員がやってくると牧野はコーヒーアイスとイチゴパフェを頼んだ。

「イチゴパフェって・・・。結構がっつり食うんだな」

「まぁ、夕飯まで時間あるしなー」

店員が下がるとメニューを戻し数学に取り掛かる。なんと基礎から教えなければならないという事態が発生したが、なんとかお互いデザートを食べながら進めていった。
牧野は飲み込みが遅いくせにいつも直前になってやり始める。本人曰く、「追い詰められてからが本番」だそうだ。
それがちょっとした言い訳な気がするのは俺だけじゃないはず。