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Re: Every day the Killers ( No.5 )
日時: 2011/12/31 13:45
名前: 鈴音 (ID: LA3FDWTf)

                   ……

只今、巡は美優と一緒に同じバスに乗っている。

「あの…巡さん…」

しかも、隣同士で。

「クラスメイトなんだから、呼び捨てでいいよ。」

「で、でも……じゃあ、啓一君って呼びますね。」

「ん…別にいいけど…同い年…だよね?」

「あ、はい。」

「そのさ…敬語やめない?」

なぜ急に巡がこんな事を言い出すかというと、答えは簡単。

彼は"敬語"というものが大の苦手なのだ。

それも、初対面以外の人間に言われると特にイラつくらしい。

「あ…わかr…わかった。よろしくね、啓一君!」

「よろしくな、美優。」

「あ、何で私の名前…」

「さっき思い出した。」

「そうなんだ…」

バスの中で繰り広げられる会話は、淡々としたもので、あまり長続きしない。

———原因は巡なのだが。

「そういえば…啓一君は学校行かないの?」

今日は月曜日。普通の学生ならば当然のこと、学校へ行くはずなのだが…

「行かねーよ、めんどくさいし。」

彼は「めんどくさい」という理由だけで学校を休む。

本当はそのほかに「仕事があるから」という理由も存在するのだが、言ってはいけない。

そして、神專高等学校の前にバスが止まった。

「じゃ、じゃあ私はこれで…」

「じゃあな。」

バスの扉が閉まる。残った巡は、すぐに頭を切り替え計画を考える。

どうやったら人間というものが死ぬのか、というのは既に彼の頭の中に嫌というほど沢山入っている。

彼の手にかかれば、普通の一般人などすぐに殺せてしまうだろう。

バスは、金銭の屋敷へと向かっていった———