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Re: Every day the Killers ( No.11 )
日時: 2011/12/31 13:46
名前: 鈴音 (ID: LA3FDWTf)

                   ……

バスに揺られる事、数十分———

バスは、金銭の館の前で止まった。

「自分の家の前にバス停があるとか…金持ち…なのか?」

バス停の名前はもちろん、「金銭宅・前」となっている。

「こんなんで苦情とかこないのかねぇ。」

現にきてるか。と納得する巡。

彼の計画では、正面突破するのではなく、森の奥から相手を狙撃する"ハンター"のようなことをする予定だ。

今回の武器は、拳銃。

しかも普通のハンドガンではなく、ライフル銃だ。

これでは隠すのが大変—という意見もありそうだが、彼はそれを隠すため家にあるギターのケースに入れてきたのだ。

「計画は完璧だけど———後は俺次第だな。」

今回の成功率は90%、とても高確率だ。

しかし時には失敗もあるため、任務中は最善の注意を尽くしている。

「今日はコンディション絶好調だし……大丈夫だろ。」

今の天気は晴れ。視界もばっちりだ。

「後は、夜が更けるのを待つだけだな…。」

バスを降りて、屋敷の前に立つ巡。

屋敷の周りを見渡してみると、家がほとんど建っていない。

——本当に金銭に根こそぎ取られてるんだな。

しかし、巡は同情はしない。

「同情…はしないからな。お前たちが悪いんだ。こんな奴の近くに住むから…」

そのとき、金銭の館の扉が開いた。