ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: Every day the Killers ( No.15 )
- 日時: 2011/12/31 13:49
- 名前: 鈴音 (ID: LA3FDWTf)
……
翌日、巡は珍しく学校へ行った。
登校中、美優と会い学校について話していた。
校門前、数人の生徒がこっちを見ながらひそひそ話をしていたのを巡は見た。
「なあ…美優。」
「…どうかしたの?」
「皆の視線が痛いんだが…」
「大丈夫だよ!なんとかなる!!」
「………お前、ホントポジティブだよな…」
「良く言われるよ。」
他愛も無い会話をしていた二人だったが、途中ある人物に話しかけられる。
「巡じゃねーか!!」
話しかけてきたのは、学年トップの岸谷 慎也だった。
彼は毎年、巡と学年トップの座をかけて戦っている(?)いわゆる巡のライバルにあたる人物だ。
しかし、巡が学校へ来なくなってからは慎也が学年トップとなっている。
「何だよ…学校来てるんだったら連絡くれよ!」
「いや…学校行くたびにいちいち連絡なんてしねぇよ…」
もっともな意見を言う巡。その時、巡の足を何かが触れた。
「ニャー」
声の主は、黒い仔猫だった。
その鳴き声とともに、巡の理性は一気に崩れた。
「う、うわぁぁぁぁああぁあ!!」
「ど、どうしたの啓一君!?」
「どうしたんだ巡!?」
美優と慎也が心配する中、巡は意外な行動をとる。
巡はいきなりしゃがみこんだと思うと、
「よーしよしよし、可愛いなぁ/////」
と言いながら仔猫を思い切り撫でまくった。
「…………猫好きだったんですね…啓一君。」
「あぁ………そうみたいだな………」
二人は口をあんぐりさせながら、巡を見ていた。
——その後、登校終了のチャイムが鳴る10分間、巡は猫と戯れていたらしい。
……
「今日は転校生がいる。」
——転校生?
普通の高校ならば、転校生などは無いと思うが、神專高等学校は試験にさえ合格してしまえば誰でも入れるシステムとなっている。故に色々な歳の高校生がいる。
「えー、金銭 和弥といったかな?」
「金銭!?」
担任が発した言葉、"金銭"に反応してしまった巡に、担任は「知り合いかい?」と聞いてくるので、巡は「え…まぁ…」と返してしまった。
