ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: Every day the Killers ( No.16 )
- 日時: 2011/12/31 13:51
- 名前: 鈴音 (ID: LA3FDWTf)
……
「…初めまして、金銭 和弥です。よろしくお願いします。」
そう言い、自己紹介をしたのは、昨日巡と話をした黒髪の少年だった。
——やっぱりアイツだったのか………。
名前が出たときから確信していたのか、そう思う彼に担任はこう言った。
「じゃあ、巡君の横が開いてるね。金銭君は巡君の横でいいかな?」
「はい、彼とは仲がいいので。」
——まさか、巡も和弥が隣に来るとは思わなかったのだろう。目を大きく見開いている。
そして、和也は巡の隣に座り、小声でこう言った。
「これからよろしくね?殺し屋さん♪」
……
「あーっ、クソッ!!」
昼休み、彼は屋上に行った。そこで何をしているかというと……
「す、すいません啓一先輩!!」
———後輩を脅していた。
「あぁ?何お前らビビッてんだよ。」
「だ、だって啓一先輩がゴミ箱を蹴飛ばして………」
そう。巡は、あまりのイラつきに近くにあったゴミ箱を思い切り蹴飛ばしたのだ。
———後輩たちに向かって。
「そー言えばそうだな。悪ぃ。」
——何故巡は後輩の前だと凶暴になってしまうのだろうか…………
「と、ところで先輩…どうしてそんなに怒っているんですか…?」
とある後輩が巡に尋ねる。
何故、巡がイラついているのかというと……
「当然だろ、俺の隣が転校生とかマジありえねぇ。」
いたってシンプルな回答が返ってきた。
巡の性格上、人と話すのはあまり好きではない。———特に、初対面の人間。
要は巡は"人見知り"ということになる。
ふいに、屋上の扉が大きく開く。
「こら!啓一君!ゴミ箱を蹴っちゃだめでしょ!それと後輩を苛めちゃだめ!!」
扉を開けたのは美優。どうやら一部始終を見られていたようだ。
「んだよ美優。俺の自由だろー……。」
「だめだよ!!いくら先輩だからって!!先生に言いつけるよ!!」
まるで小学生のようなことを言う美優に、巡は冷静に言う。
「ご勝手に。」
「………フゥ…ごめんね後輩君達……啓一君ちょっと機嫌悪いから…教室に行っててくれないかな?」
「は、はい!!」
後輩たちは美優の言葉に甘え、いそいそと屋上から出て行き、自分たちの教室へ向かった。