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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: Every day the Killers ( No.18 )
- 日時: 2011/12/31 13:53
- 名前: 鈴音 (ID: LA3FDWTf)
……
「……ごめんなさい!!」
「……………はぁ?」
急に巡に頭を下げ始める美優。一体どうしたのだろうか。
「わ、私…啓一君が反省してくれるかなって…そう思って…でも…」
「だから……俺にこういうのは効かないんだって…」
少し躊躇しながら、美優は何か言いたげにしている。
「……おい。」
それに気がついたのか、巡は美優に声をかける。
「……ごめんなさい!!」
再び美優は謝り始める。一体彼女は何がしたいのか、巡には分からなかった。
「いや…だから…」
「ホントはあんなこと思ってないの!!勉強しなくても頭がいい啓一君
のこと、私は尊敬してるから!」
——あんなこと…先刻美優が屋上から去るときに言ったあの言葉のことを指しているのだろう。
「……………。」
巡は何も言わない。彼女が嘘を言ってるかもしれない。
しかし———彼女の目は嘘を言っている者の目ではなかった。
「…分かった、許す。」
「ほ、本当!?」
とても驚いたように目を見開く美優。彼女は巡が許してくれると思っていなかったようだ。
「……なんでそんなに驚くんだよ。」
「だ、だって……啓一君許してくれそうな人じゃないから…」
「俺、そんなイメージなのか……?」
「……うん。」
「……………そうなのか…」
少しストレートに(?)言われ、ショックを受ける巡。
対照的に、微笑む美優。
その時、屋上の扉が開いた。
「あ、こんな所に居たんだ♪」
入ってきたのは———金銭 和弥だった。
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