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Re: Every day the Killers ( No.19 )
日時: 2011/12/31 13:54
名前: 鈴音 (ID: LA3FDWTf)

                   ……

「あ、貴方は転校生の………」

「えっと…神埼美優さんでしたっけ?」

「え、あ…はい!」

美優に話しかける和弥。

「ちょっと僕、巡君と話したいんだよねー。先に教室に行っててくれないかな?」

どうやら美優を外させようとしているみたいだ。

「あ、分かりました。」

すんなり了承する美優は、後ろを振り返り屋上の階段を使い、教室へ戻っていった。

「…………さて、一般人も消えたことだし…」

「何のつもりだ、金銭。」

低い声で巡は和弥に質問する。

「まあ、そんなに身構えないでよ。ほら、深呼吸だよ。」

——何を言っているんだ?と思いながらも金銭を見つめていた巡。





瞬間———後頭部に激痛が走った。

                    ……

「っ…………」

目を開けると、白い天井が目に入る。

———此処はどこだ?

疑問が頭の中をよぎる。ふと、後頭部に手をやると、痛みを感じる。

「…そうか…俺、後ろから…」

普段なら、絶対によけれるであろう攻撃を、油断していたがために直撃してしまったのだ。

周りを見渡すと、一枚の紙切れが置いてあった。



———巡啓一へ。

今君は神專高等学校の保健室にいる。

僕のところまで来てほしい。来ない場合、神埼美優の命の保障はしない。

では、体育館で待っているよ。

———金銭 和弥



「!!」

一種の脅しだろうか。いつもの巡ならば、人質など放っておき、さっさと脱出を試みる。

————しかし今回は違う。

自分と普通に接してくれた、尊敬してくれた美優が人質なのだ。

巡に、迷いは無かった。———直ぐに体育館へ向かった。