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Re: Every day the Killers †7つの結晶編† ( No.55 )
日時: 2012/03/24 20:56
名前: 鈴音 (ID: LA3FDWTf)


                   ……

「あのー…。」

ルナヴィンは巡に言う。

「ん?」

今度は怖がられないようにと、細心の注意を払う巡。その甲斐あってかルナヴィンは安心したようで、態度から恐怖が消え普通に接してくるようになった。

『そう言えば…何を困ってるの?』

ウォーカーが、さて本題に入るよとでも言ってくるような感じで輪に入ってきた。

それを聞いてルナヴィンはあぁ、と言い内容を話し始める。

「友達がさ、ウィルディンにいるんだけどさ、はっきり言って場所が分からなくて困ってるんだ。」

あはは、と頭をかくルナヴィンを見て、ウォーカーはため息をこぼす。

巡は新しい地名が出てきたので首をかしげている。美優も同様。

『それで、僕に案内しろ…と?』

「うん、そうなんだ。」

案外楽に解決出来そうなものだったので、休む必要は無いと思ったウォーカーは、すぐに出発の支度をし始めた。巡達もそれに合わせて準備を始めた。

ルナヴィンは一人皆の支度が終わるのを待っていた。





                   ……

『よし、出発するよ。』

数分後、皆の準備が出来たのでウォーカーがルナヴィンに言う。ルナヴィンは一度うなずき先に歩き出していたウォーカーの後を追いかけるように小走りで走った。

「お、待てよ。」

巡もついてくるようでルナヴィンの後を走ってついてきた。ウォーカーは振り向き立ち止まると、

『何、ついてくるの?』

「え、駄目なのか?」

ついてくるのが当然だろう、という顔をしてくる巡。天然なのか、本当にそう思っているらしく、それに気付いたウォーカーは盛大なため息をし、

『いや、別に…………。』

と、否定でも、肯定でもない曖昧な返事を返す。巡の後ろからは美優が一生懸命ウォーカー達に追いつこうと走ってきている。

———またこのメンバーかぁ………。

と、ちょっと嫌(?)そうな思いをする。

『まあでも………。』

と言い巡の方を見る。巡は何故自分が見られたのか分からず頭の上に"?"マークが浮かんでいる様子が伺えた。

———この人たちは楽しいからいっかぁ。

前向きに考える事にしたウォーカー。何事も考え方が大事だよね、うん。と、一人で納得し歩きだす。

案の定皆自分についてきてくれた。