ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: Every day the Killers †7つの結晶編† ( No.57 )
- 日時: 2012/04/08 14:07
- 名前: 鈴音 (ID: LA3FDWTf)
……
「そういやぁ…、友達の名前ってなんていうんだ?」
巡は問う。ルナヴィンは一呼吸おいてから、
「ロンリーっていうんだ。僕の友達。優しい人だよ。」
にこっ、と笑うと、ウォーカーが入ってき、
『つけくわえると、ルナヴィンより強くて、………臆病。』
「お前ら似たもの同士の集まりかよっ!」
『僕は臆病じゃないけど!?』
ウォーカーが言う。巡は一瞬えぇ!?といったような顔をしたため、ウォーカーからの鉄斎を喰らったというのは言うまでもないだろう。
「で、そのロンリー…さん?は何処に住んでいるの?」
数分後、美優が聞く。ルナヴィンは首を左右に振る。彼はロンリーがウィルディンに住んでいる、ということしか分からなく、ロンリーがウィルディンの何処に住んでいるかは分からないらしい。
「ったく、駄目じゃねーかよ。」
ウォーカーからの鉄斎を受け、一応無事だった巡はルナヴィンに駄目だしをする。出されたルナヴィンは俯き困っている表情を見せた。
『ふぅ、いいルナヴィン、これから僕はロンリーを探す手伝いをするけど、そんなに君のことをかまってあげているのは君が長老の孫だからだよ?』
「………孫ぉぉぉ!?」
まさか孫だったのか、と巡が驚き、ルナヴィンは俯き小さくうん、と応答した。と、その時美優が問う。
「っていうか…ウォーカー君ロンリーさんと会った事あるなら住んでる場所分かるんじゃ無いの?」
確かに、会った事があり、ロンリーがルナヴィンより強いということを知っているということは、短い付き合いではないということ。故にロンリーの家をウォーカーが知っている、と美優は思った。
『うーん…。家までは行ったことないんだよね。まあ地域は分かるけど……。』
「よしじゃあ速攻でそこ行こうぜ!」
巡は地域の場所も名前も聞かずに突っ走る。彼は馬鹿なのか天才なのか分からなくなるときがたまに傷だ。
『行ってもいいけど、啓一、場所分かるの?』
ウォーカーの一言でピタリと足を止める。鶴の一声とよんでもいいのかよく分からないが、そういうことにしておく。
「知らん!教えろ!」
『…命令形?』
不服そうに言うウォーカー。巡はこちらに走ってくる。走りながら、腰を低くし、両手を前に出し…、止まる。
「教えてくださいウォーカー様ぁぁぁ!!」
そう、この格好はスライディング土下座。冗談で言ったつもりが様付けになり、路上でスライディング土下座をされ、ウォーカーは赤っ恥をかくことになる。何故なら、周りの人たちがいっせいにウォーカーを見始めたのだ。
『けっ、啓一、何してるの!?教えるから、教えるから!』
テレパシーは巡達にしか送っていないため、周りから見れば手をあたふたしているだけで何も話さないパントマイムのような人になっていた。