ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: Every day the Killers †7つの結晶編† ( No.60 )
- 日時: 2012/04/14 14:48
- 名前: 鈴音 (ID: LA3FDWTf)
……
「ウォーカー!何でお前一人で情報集め行くんだよ。」
本当に足手まとい扱いされているのか気になったので、巡はウォーカーに質問する。ウォーカーは頭をかいてちょっとね、と呟き、
『いや、馬車隊に声掛けられちゃって…。応答してたら時間が掛かったんだ。』
「馬車隊?」
巡は首をかしげる。
「馬車隊っていうのは…案内人を統括してる統括長の部下の人たちで…案内人に会ったら今何をしているかとか、質問されて…その…答えないと斬殺されちゃうっていう……。」
ルナヴィンが答える。巡はへぇ、といい、その後でウォーカーを見る。
「………で、情報っていうのは?」
『うん、えっとね。ロンリーが働いている職場が分かったんだ。』
「職場?ソイツ働いてるのか、偉いな。…バイトか?」
『どうやら正社員みたい。で、ロンリーが働いている職場っていうのは、お偉いさんのところで下働きしてるらしいよ。』
お偉いさん、という単語を聞き、ルナヴィンは呻り、
「うーん…カジュネス様のところかなぁ…。あの人、結構家広いし…ここら辺統括してるし…それに…。」
『女好きでもあるからね』
「女好きかよ!…………って、待てよ、もしかして、ロンリーって奴…。」
『女の子だよ?分からなかったの?』
「いや…名前で分かると思ってたんだけど…。」
「啓一君…大体名前で男女の区別なんてつくと思うけど…。」
う、と巡は足を後ろに引く。3人一斉に責めてきて、どう対処したらよいのか分からずとりあえずごほん、と咳払いし、
「まあ…男女どうこう抜きで、えっと…そのー…カジュネス?様?だっけ、ソイツの家って何処にあるんだ?」
『此処からだと500メートルぐらい。でも近道があるからそんなには無いと思う。』
ウォーカーが答える。
「500メートル?そしたら家が少しぐらい見えてもいい筈じゃないのか?」
問う。ウォーカーは首を横に振り、
『カジュネス様自身、自分の家を見られるのが嫌らしくて、家の周りにステルス結界を張ってるんだって。だから見た目は只の一般家庭と変わらないと思う。』