ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: Every day the Killers †7つの結晶編† ( No.61 )
- 日時: 2012/04/14 14:49
- 名前: 鈴音 (ID: LA3FDWTf)
……
「ステルス…結界なあ。それは厄介だな。でも、ステルスってことは外側からじゃ普通の家だろ?どうやってお前はそのカジュネスの家だと分かったんだ?」
『ああ、それは簡単。馬車隊が教えてくれるからね。』
再び出てきた"馬車隊"。彼らは案内人に対して上の存在、と考えていいのだろうか。リムーヴァルクにも縦社会は存在するんだな、と関心して腕組している巡に対し、美優が、
「そのー…馬車隊ってどうやってなるんですか?」
と、聞いてくる。確かにどういった人物が馬車隊になれるのか気になるところだ。街で適当な人材を捜し当てるのか、はたまた統括者が自分から指名するのか、方法は色々ある。
『うーん、昔は街で適当な人材探してたけど…今は、違うね。確か————、案内人から、選びだされる筈。ちょっと話長くなるけど、いい?』
問う。皆は首を縦に振る。
ウォーカーは笑みを作り、息を吐き、前を向く。
『まず、選び出される方法。いろいろあるけど、最近スタンダードになってきたのは、案内人同士が競い合う"決闘形式"。それは力がある者のみが上に勝ちあがれるというリーグ戦。一昔までやっていたのは、案内人同士と、馬車隊、それと総統括者の三部で面接をする"対等形式"。対等形式に関しては、馬車隊と総統括者からそれぞれ質問される。内容はどれも知的なもので、知力が試される。』
分かった?とウォーカーが皆が理解したかを聞く。巡と美優はうなずいたが、ルナヴィンはうなずかない。
「ルナヴィン、分かってねーみたいだけど。」
巡が言う。ルナヴィンは、
「え?い、いやぁ、ウォーカーがあんなにテレパシー送ってくるの初めてだからその…。」
すると、ウォーカーがあ、といい焦り始めた。
「ウォーカー?どうかしたのか?」
『え?ああ、テレパシーの送りすぎでルナヴィンの頭の中パニックになってるっぽい。ちょっと今はルナヴィンにテレパシー送って無いから…この会話は2人にしか聞こえて無いけど。』
———テレパシーの送りすぎ?
巡と美優は一緒に、同じ事を瞬時に思った。
