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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: Every day the Killers †7つの結晶編† ( No.97 )
- 日時: 2012/11/30 21:31
- 名前: 鈴音 (ID: LA3FDWTf)
↑の話の続きです 文字数オーバーとかww
淡々と告げられる内容は、はっきり言って巡の頭の中には残っていない。ただ、最後の“消滅させる”という言葉だけは、彼の脳内をグルグルと廻っていた。
———消滅させる?風・鈴を?そんな馬鹿な、彼女は根っからの仲間思いの魔物だぞ…………?そんな、消滅させるだなんてこと…………。
「そんなこと言うんじゃねえよ、ウォーカー!! 俺はどの選択肢も使わない、俺が選択するのは4番———《口で説得する》だ!!」
そう言い、夥しい鎌鼬の中を、全速力で走り風・鈴へと近づいていく。彼女は本能的に敵が接近していると思い、鎌鼬を前方に集中させる。いつの間にか風・鈴の前には鎌鼬の壁が出来ていた。主人を守り、近づくものを拒み傷をつけさせる、そんな壁が。
『無駄だよ啓一!!彼女は自分を守るために鎌鼬で壁を作ってるんだ!自分に近寄って欲しくないんだよ!!だから啓一、諦めなよ!!』
「何だよウォーカー、珍しく引き腰じゃねーか、情けねえ。俺の同級生は必死に俺の後を着いてきてるって言うのによ!?」
『!!』
見れば、巡の背後に必死について行く美優の姿が見える。彼女は鎌鼬に当たるも自分の治癒能力を活かして今のところ怪我一つなく前へ、前へと進んでいる。その後には、臆病で知られるルナヴィンもいるではないか!ロンリーが拳法で鎌鼬を粉砕し、影でルナヴィンがロンリーの拳や脚と鎌鼬がぶつかる際に補助魔法をかけている。見事、としか言い様のない連携プレーだ。
対し自分、ウォーカーはどうだろうか。やる前から諦め、一旦ひこうとしている。時には引くことも大事なのだろうが、今はそう言う時ではない。今は、進む時なのだ。只ひたすらに進むだけなのだ。何を戸惑うことがあったのだろう。
ウォーカーは、動く。
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