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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 偽装失態 ( No.5 )
- 日時: 2011/12/09 18:52
- 名前: 緋紗 ◆svMdfnlanc (ID: X9/tG6Az)
<序章3>
埼玉の連続殺人犯
『夏目 正志』は刑務所に入れられたから7年経ちようやく釈放された。
とりあえず釈放された後は金が必要だ。
また罪を犯すか?
それとも…。
考えた果てに思いついたのは女だった。
昔から自分は人と付き合うのは上手いほうだったので整形して…それで女を騙して金を搾り出す。
頭の中はそれでいっぱいになり足が自然と動いた。
整形を済ませじっくりじっくり仕事を頑張り、過去を偽り、名前も偽り、性格も偽り、全てを偽った。
偽った自分が生まれた。
偽装をした挙句、大金が手に入った。
大金が手に入ったので遊んで遊んで堕落しようかと思ったが、女を騙しこみ遊んでやろう…という粗悪な心が芽生えた。
罪を犯した人に罪を償うことは出来ない。
まさに正志はその通りの状態だった。
全てを偽った上で女と付き合い、別れ、付き合い、別れの循環。
その上に女の財布から「札」を奪いコツコツと金をためていた。
そう、金。
世の中金。
哀れで奇麗事ばっか言ってる奴は「罪人」に食い殺されろ。
正志はいつもそれをモットーにして生きていた。
心は風が吹き荒れ、水が無く乾燥をして生きてるここちのしない世界と変わっていた…。
ある日、秩父の家実家を出てアパートで1人暮らししている女に出会った。
そいつはなかなかの顔面をしていて頭の冴える女だった。
化粧品店で働いているらしいが、美人のくせに肌あれが凄かった。
・・・生活に追われている証拠だった。
やがて、恋に落ちた…ふりをした。
女選びは頭が良いかであって、金ではない。
たとえ大金のある女と付き合って金を盗むことに成功しても大金を持つ女ほど金には敏感で事件になってしまう。
なのでじっくり盗む…。
正志はそういう男だった。
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