ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: colors game ( No.9 )
- 日時: 2011/12/15 16:45
- 名前: 紅 琥珀 (ID: RZyCPB/0)
急いでリビングに駆け下りた。部屋の明かりはついていない。
家族全員寝たのだろう。
試しにバルコニーへ出てみた。
騎士が住んでいるのは大通りに面している大きなマンションだ。
窓を開ければ嫌というほどに車やバイクの音が聞こえてくるし、
外を見ればたくさんの建物の明かりが目に入る。
しかし………このときは違った。
音は何も聞こえず見える明かりは街灯だけ。それだけではない。
風もないし、夏の夜とは思えないほどの寒さだった。
時が止まったのだ…………………
- Re: colors game ( No.10 )
- 日時: 2011/12/17 11:58
- 名前: 紅 琥珀 (ID: aMCX1RlF)
「嘘だろ………」
騎士は時間の動かないケータイを取り出し、夏夜に電話をかけた。
Prrrr Prrrr Prrrr
コールが、1回2回3回と鳴る。5回目のとき
電話の向こうから夏夜の声がした。
『もしもし?騎士か?』
「夏夜!なあ、何かおかしくないか?」
『ああ。変なサイレンみたいな音は鳴るし、時間は進まないし、やけに静かだし。』
やはり、夏夜も異変に気づいていた。そして、
あのサイレンの音を聞いている。
「もしかして、あのゲームが原因なんじゃ?」
『そっ、そんな筈ないだろ!あれは迷信だ。』
「だったら少し調べてみないか?」
『調べる?』
「ああ。4人全員でゲームをした、あの教室に行くんだ。」
『分かった。じゃあ、俺は星に連絡する。お前は紅真に伝えろ。』
「分かった。集合場所は学校前て良いな?」
『了解!それじゃ。」
Pi……
- Re: colors game ( No.11 )
- 日時: 2011/12/18 12:58
- 名前: 紅 琥珀 (ID: RZyCPB/0)
電話が切れて、即座に紅真へと連絡する。
Prrrr Prrrr Prrrr Prrrr .......
12回程のコールでようやく紅真が出た。
「おい紅真。お前、変なサイレンの音聞かなかったか!?」
何の前置きもなしに話を始める。
『なんだよ?もう真夜中だぜ。確かに変な音は聞こえたけどよ。』
紅真もだ……。紅真も聞こえたんだ。この分じゃ星も聞いている筈だ。
「お前、何も気づかないのか!?」
『気づくって何にだよ?』
「時間だよ!!どう見たって進んでないだろうが!」
『時間……?本当だ!!12時のままじゃん!!』
「それだけじゃない。外の様子もおかしい。やけに静かだし。
街灯以外の明かりは全くない。風もないうえに寒いんだ。」
『マジかよ!?』
「とにかく学校に集合だ。すぐに来い!」
『ちょっと待て。何で集合する必要があるんだよ?』
「サイレンの音は俺もお前も夏夜も聞いている。おそらく星もだ。
でも、多分俺の妹には聞こえていない。だから、もしかしたら昼にやった
ゲームのせいかもしれない。」
『ゲームか…………。分かった、今から学校に行く。じゃあな。』
「ああ。」
Pi........
- Re: colors game ( No.12 )
- 日時: 2011/12/20 18:11
- 名前: 紅 琥珀 (ID: xy9VqjvI)
そして騎士は家から飛び出した。
服装はいつも部屋で着ているジャージだったが、今は着替えている余裕などどこにもない。
外は恐ろしいぐらいに静かだ。車は一台もないし、人っ子一人見当たらない。
自分が走る足音が、異常なまでに大きく聞こえた。
光は街灯以外には月明かりだけだ。
それをたよりに自分の通う学校へと全力で走った。
集合場所に着いたとき夏夜と星は既に来ていた。しばらく経ったところで紅真も来た。
「それじゃあ、行くか。」
「行くって言ってもどうやって入るんだよ?鍵が掛かってるんだぞ。」
「いや、開いてるぞ。」
駄目もとで門を押していた星が鍵が開いていることに気づいた。
- Re: colors game ( No.13 )
- 日時: 2011/12/19 21:31
- 名前: 雨子 ◆N0LvqHQqO2 (ID: b5YHse7e)
面白いです!
これからどうなるんでしょうか?
応援しております〜
- Re: colors game ( No.14 )
- 日時: 2011/12/20 18:28
- 名前: 紅 琥珀 (ID: xy9VqjvI)
雨子さん、
こんな駄作にコメしてくださって
ありがとうございます><
これからも駄文が続きますが、
飽きずに読んでいただけると嬉しいです♪
- Re: colors game ( No.15 )
- 日時: 2011/12/20 18:43
- 名前: 紅 琥珀 (ID: xy9VqjvI)
「お、ラッキーじゃん。」
「でも、普通正門の鍵を閉め忘れることなんてあるか?」
「まあ、細かいこと気にせずに入ろうぜ。」
不信に思いながらも4人は校内へ入った。
だが、さらに奇妙な点が発見された。
校舎の鍵めまでもが開いているのだ。
「ちょっと待て!絶対におかしいぞ!!」
「外の様子に比べればマシだっての。」
騎士の言葉を無視してどんどん進んでいく紅真。
そして、教室の前にたどり着く。
「開けるぞ。」
夏夜がドアを開けた。
「何だよ……これ…………」
「ここ、どこだ……?」
全員が自分の目を疑った。
なぜなら……そこにあったものは教室ではなく、
真っ暗で4色の扉だけがある異空間だったのだから。
- Re: colors game ( No.16 )
- 日時: 2011/12/21 21:24
- 名前: 紅 琥珀 (ID: RZyCPB/0)
4人は恐る恐るその空間の中へと足を踏み出した。
全員が入ったところで、いきなりドアが閉まった。
「おい、ドア閉めるなよ。」
「俺じゃねーよ。」
真っ暗な筈なのに、ちゃんと一人一人を確認できる。
「ここ、どこだよ……。」
さっきと同じ言葉をもう一度言う星。
「ここはゲームのスタート地点です。」
曇った男性の声がしたと思うと、スッと目の前に男が現れた。
その男は、タキシードに黒いシルクハットをかぶり
ニヤリと笑った黒と白の不気味な面をつけていた。
声が曇っていたのはそのためだろう。
「おっ、おい……みんな逃げようぜ!」
夏夜がドアに手をかけた。
だが、ドアは開かない。いや、ドアそのものがなくなっている。
ただの壁になっていた。
- Re: colors game ( No.17 )
- 日時: 2011/12/24 14:09
- 名前: 鈴音 (ID: LA3FDWTf)
見に来たよ〜
凄い面白い!これからどうなるんだろう…気になる…
更新頑張ってね!応援してます!
- Re: colors game ( No.18 )
- 日時: 2011/12/24 19:08
- 名前: 紅 琥珀 (ID: xy9VqjvI)
>>鈴音
見に来てくれてありがとう!
駄文だけど、私なりに頑張るね☆
- Re: colors game ( No.19 )
- 日時: 2011/12/24 19:19
- 名前: 紅 琥珀 (ID: xy9VqjvI)
「ドアが…ない……?」
「嗚呼、ドアですか。ドアと言えるものなら
ここにある4つの扉だけですよ?」
また曇った男の声。
「誰だ!?手前!!」
「私はここの管理人です。」
「ここの……管理人?」
「ええ。とはいえとても驚きましたよ。まさか、この世界を
作り出すための儀式を成功させる者が再び現れるとは。」
「儀式ってもしかしてcolors gameのことか?」
「その通りです。それでは、これからこのゲームの説明をいたしましょう。
まず、あの4色の扉を1人1つ選びます。扉には赤、黄、緑、青がありますね。
あれは色ごとにステージが違います。何色がどんなステージかはそのときの
お楽しみです。あとは各ステージごとに進んでいき、途中でガラス玉をとり
それをゴール地点に置けばゲームクリアです。行く手を阻む敵などもおりますので
ご注意ください。」
管理人は一通りの説明を終えた。