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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: Dear. ( No.10 )
- 日時: 2011/12/17 03:08
- 名前: ヵほ (ID: WRKciX17)
「お姉ちゃんいる〜?」
亜理紗ちゃんが病室に入って一言目に言った台詞だ。
ここは亜理紗ちゃんの病室ではないらしい。
「居るよ」
カーテンのかかったベッドから、大人っぽい声が聞こえた。
「良かった! あのね、今日ね、お兄ちゃん連れてきたんだ!」
「お兄ちゃん?」
「うん!」
亜理紗ちゃんは勢いよくカーテンを開ける
[ジャッ!!]
開いたカーテンの先にいたのは、パジャマ姿の天使。
綺麗な黒髪に真っ白な肌
俺は一瞬言葉を失った。
俺と同じ人間にこんな綺麗な人が存在するのか……。
「初めまして」
思考停止していた俺に優しく微笑みかける天使
「ぁ あぁ……初めまして……」
「あのね、このお兄ちゃんね、亜理紗にジュース買ってくれたんだ!」
「そうなの? 良かったね」
その天使は亜理紗ちゃんの頭を優しく撫でながら微笑む。
優しい子なんだろうと一目で分かった。
そしてこれが俺の人生を変える最大の原点だった。
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