ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Dear. ( No.4 )
日時: 2011/12/15 00:13
名前: ヵほ (ID: bKUz3PZj)

朝食を食べ終わった後、部屋に戻って制服に着替え、鞄を持って玄関を出た
そして塚田さんに聞こえる程度の声で

「行ってきます」と言う。

その後直ぐにリビングの方から玄関に駆け寄ってきた塚田さんが
いつもの笑顔のまま、行ってらっしゃいと言ってくれた。


塚田さんを家に雇うまで、俺はほぼ一日中一人だったから
家を出るときと帰ったときに、誰かが家にいるのといないのとでは
こんなにも違うんだと思い知らされた覚えがある。

さて、家を出たまではいいが
俺は学校に行かない。


多分塚田さんはそのことを知っている。
なにくわぬ顔で家を出て、なにくわぬ顔で家に帰ってくる俺を
笑顔で見届けてくれる塚田さんは、本当の母親よりも優しいと思う

本当の母親と会話することなんて殆どないけどな。


俺の両親は離婚しており、兄妹もいない。
母親にあずけられたまではよかったが
その母親も家計を支える為にバイトを掛け持ち。

家に帰ってきても、寝に帰ってくるだけ。
いつも酔っぱらってるから、きっとキャバ嬢かなんかをやってるのだろう

母親のルックスと年齢からして有り得ることだ。


「どこ行こうか……」
今日もまた、無駄な一日が始まる