ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: Dear. ( No.6 )
日時: 2011/12/15 20:31
名前: ヵほ (ID: SCMOcoS4)

「ふぅ……」
少女は空になったペットボトルをゴミ箱に捨てると、俺に向き直る

「お兄ちゃんありがとう!」

「どういたしまして」
俺はそれだけ言い、自分の飲み物を買うためにもう一度財布を見る
その時、グイっという効果音が付きそうなくらい勢いよく服を引っ張られた


「お兄ちゃん、お礼に飲み物あげる!」

「え? いや、いいよ。自分で買うから」

「遠慮しないでついてきて!」
そしてあろうことか、少女は俺の服を引っ張りながら走り出した

腕や手ではなく服を掴まれた俺は
成す術もなく、その少女にどこかへ連れて行かれた。



—数分後—

「とーちゃく!!」

「……ここって」

「病院だよ! 大東病院!」

「病院……」
俺はきっとこの少女にからかわれていると思った
でも残念だな、夜じゃないから全く怖くないぞ。

「こっち!」
少女と俺はそのまま病院の中へと入って行った