ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 〜ユビキリ〜約束の物語—小説集— ( No.7 )
日時: 2011/12/17 10:00
名前: 雪姫 (ID: f5yb.dIk)




                 
№1 ずっと友達だよね?




—藤木玲菜と南雲霞の友情が砕け散る瞬間—







『キーンコーンカーコンーキーンコーンカーコンー』

「わぁ〜!!!休み時間だァァ!!!」

『バタバタ……』

ほとんどの生徒は、休み時間になった途端教室の外に出ていく……。
でもっ、私は出ない……。
毎日同じ、今日も一人で静かに読書をする……それが、私の日課。
でも、今日はいつもと違った…何処かと言うと……

「れーちゃん〜、たまには外で遊ぼうよ〜♪」

この子の名前は、南雲霞。
この学校で唯一の友達——
私にとって、命よりも大切な友達——

「今日は…これ、読んでたいから無理。」

「ええ〜、そんなこと言っていつも休み時間は本読んでるじゃ〜ん。たまには外で遊ぼうよぉ〜。」

「今は無理。……放課後だったらいいよ?」

「えっ?!本当?!じゃあ、放課後私の家で「霞ー!何やってんの〜?早くいくよ〜。」あっうん、分かった!!それじゃね、れーちゃん♪」

『タタタタッ……』

「うん…行ってらっしゃい…。」

霞ちゃんの家……。
それは、修道院みたいな沢山の子供が住んでる寮。
霞ちゃんは私と同じように幼い時に親に捨てられたらしい……。
凄く明るく振舞っているけど、本当は凄く傷ついていてると思う。
霞ちゃんの気持ちを一番よく分かってあげられるのはたぶん私だけだ!
心にそう強く言い聞かせ、私はまた本を読み始めた——