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Re: 吸血鬼と暁月 ( No.5 )
日時: 2012/01/12 13:46
名前: 枝垂桜 (ID: so77plvG)


第二章 吸血鬼


 いつも通り朝が来た。

 朝早かったのだが、沙雨の姿が見当たらない。
 まだ日も昇っていないのに。

 朱音は夢のことが不安になり沙雨を探した。

 家の中にはいなかったので、外を探した。

 庭に半兵衛がいた。


「半兵衛殿!」

「朱音ちゃん?!こっちに来てはいけない!」

「半兵衛殿?!どうかしたんですか?あのっ沙雨を知りませんか?!」

「沙雨?いないのか?」

「はい・・・」


 すると半兵衛は何かに気づいたようだった。

「まさかあいつ・・・・!朱音ちゃん、ここにいるんだ。動くんじゃないよ!」

「え?」

「説明はあと。いいかい」

「は、はい・・・っ」


 半兵衛は朱音を神社のなかへ押しやると、自分は走っていった。


「なに・・・・?半兵衛殿どうしたんだろう・・・・」


 もしかして・・・・夢の中の男の人は本当に沙雨・・・・?


 朱音は首を振って否定した。

 違う。あれは・・・・・化け物だ。

 そう思うものの、怖くて身体が震えていた。

 そしてその数分後、家に一人で沙雨が帰ってきた。