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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 眼帯少女戦記【プロローグ完成!】 ( No.5 )
- 日時: 2012/02/18 15:15
- 名前: 日向 ◆BqHTUDkuhU (ID: zTfaOGJu)
「第一章 一話」
「——今日はここまで。ちゃんと復習して来いよ」
授業の終わりをるチャイムよりも少し遅れ、授業が終了した。
教師は音を立てスライド式のドアを静かに開閉し教室から去った。
一息。
「うっぎゃ〜長かったなー……。よしのんの授業は長すぎでちゅ!まったくよぉ〜……何分延ばそうが集中力が切れて意味ねぇし〜!」
「まぁね」
前者のグチグチと長いセリフを連ねる男は、湯ノ川大輝。
後者のうんざりとした顔で単発なセリフを口にしたのは有間秀太。
ちなみに後者がこの物語の主人公であるのだが、どうにも主人公向きではない気弱な性格なのだ。
「うおっ——!?秀太、見てみ?」
「何を?」
秀太が訊ねると大輝は口をへの字に曲げて対象に指を差した。
「アイツ、明日塚。あんだけ教科書読んだっつーのに本読んでやがんの」
「あぁ、明日塚か……」
彼女は明日塚みこと。
クラスの中でも目立たない読書好きな変わり者という存在。
しかし、彼女は何故か右目に白い医療用眼帯を付けているが誰も外しているところを見たことはないという。
それらの理由でクラスから異彩を放つ変わり者として扱われている。
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