ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 【短編小説集】青いモグラ編スタート ( No.1 )
- 日時: 2012/02/10 18:11
- 名前: 黄色いモグラ ◆IV4ouvA9f6 (ID: nOs1EgCw)
「青いモグラ」編
第一目 −全ての始まりは…−
僕が登校すると、教室はその話題で持ちきりだった。
「おー。モルモットが登校してきたぞ」
僕の名は森本裕也。モリモトという苗字がモルモットににているから、モルモット。
「ねーねーモルちゃん、アニマルズっていうサイト知ってるよね?」
そうそう、女子からはモルちゃんと呼ばれている。そのほうが呼びやすいとか。
話しかけてきたのは新本。ニイモトだから、ニモと呼ばれている。
「んー、CMでは見た事あるけど…」
「えー!?お前アニマルズやってないのか?面白いのに、絶対やれよ」
過剰反応してきたのは鈴木圭太。最初に喋っていたのもコイツだ。
「パソコンとかあんまりやらないし、やり方もよく…」
「やり方なら教えてあげるから、お前もやれよ。クラスの奴ほとんどやってるぞ」
「んー…」
沈黙していると、あの鬼がやってきた。
ガララ
「はーい、席着けー」
ガタ、ガタガタ
今までのざわめきは嘘のように、静まり返った。
「今日も松野かよ…。菊池先生いつ復帰すんのかな…」
「まだまだ先だと思うよ。入院だもん」
一週間前から、菊池先生が入院しているため、変わりに鬼の学年主任が担任をやっている。
「で、モルちゃん、やるの?やらないの?」
「んー…、やるけど…」
ニモとは隣の席だ。先生の話のときも、いつも話しかけてくるので、時々僕まで怒られる。それに今日は鬼の松野先生なのに。
「おー、よしよし。だったらあたしも協力してあげるよ。色々教えたげるからさ」
「コラ、そこ!コソコソするな!」
「やっぱ怒られたじゃん」
「飯田、加藤!ずっとそこに立ってろ!」
「よかった、あたしたちじゃないね」
「助かった…」
「コラ、森本、新本!お前等も立ってろ」
「ガーン」
「…で、検索して、一番上のヤツクリックして、新規登録を…そうそう」
「動物を決めてね…って、どうすればいいの?」
「そりゃぁ、好きなのを選ん…あ、モルちゃんはモルモット意外禁止ね」
「やっぱし… あ、色も決めれる。茶色でいいか」
「名前はモルおで登録ね!」
なんで何でもかんでも決められるんだろ… まぁ逆らってもいい事無いし、従っておこう。
「まずはアニマルポイントを貯めてね。それがないとスレも立てれないから」
「スレ?これって掲示板なの?」
「まあ、ゲームと掲示板の合体版的な?おしゃべり館ってとこに入ると、おしゃべり部屋を買ってスレみたいなことできるよ」
「へぇー。なんか面白そうだね」
ピンポーン
お、圭太君、やっと来たよ。うわ遅っ!もう5時じゃん
「遅れてごめん。どう?そっちは」
「もう一通り教えちゃったけど…」
「なんだ…」
「何で遅れたの?」
「いや、飯田と話してたら夢中になって…」
何を話してたのかな?まあいいや。
「あ、誰かが話しかけてきそうだよ。誰だろう。クラスメイトかな」
「あ、コイツ卓也じゃん。この白い犬のことだろ?」
加藤卓也。クラスメイトの一人で、朝松野先生に怒られていた。
(よー、お前森本だろ?お前もアニマルズやってたんだな。で、なんだよモルおって)
「返事返せるの?」
「当たり前じゃん、ここクリックして、はい、文字打って」
(ニモに勝手につけられた名前だよ)
30秒ほどでやっと文字タイプを終えた。
「モルおタイピング遅っ」
「モルおって呼ばないでよ…」
「モルおモルおー!」
「もう…」