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- Re: 【短編小説集】青いモグラ編第二目更新 ( No.3 )
- 日時: 2012/02/11 15:31
- 名前: 黄色いモグラ ◆IV4ouvA9f6 (ID: nOs1EgCw)
「青いモグラ」編
第三目−僕の番−
「コラ、森本!授業に集中しろ!」
と、先生。教科書も開かずに、ボーっとしていたら、怒られるだろう。
しかし、今は違う。授業なんかに集中しては居られない。
自分が死ぬかもしれないのに…
いつもの僕なら、所詮は噂だと、気楽で居られたかもしれない。
でも、だったら飯田のあの言葉は何なんだ?圭太君が突然居なくなったのはどう説明するんだ?
「今日、どうしちゃったの?」
「…ねぇ、青いモグラの噂って、本当なの?」
「え?そんなのわからないよ」
「だよね…」
「何で?」
「何でもない」
そういって、僕は逃げるようにして家に帰った。
確かめるんだ。青いモグラに会って、真相を聞くんだ。
「あ、裕也。パソコンは宿題やってからにしなさい」
「後でやるよ」
確かめなければいけないんだ。
「ハンドルネームは… 何で検索すればいいんだろう?スペースキーだけだと検索できないし…」
動物名、モグラで検索しても、見つからなかった。ハンドルネームが無いのは珍しいから、すぐに気が付くはずなのに。
「おかしいな」
僕は、イライラと恐怖で頭がおかしくなりそうだった。
翌日、抜け殻のような僕は、授業でも、休み時間ですら、誰とも話さず、何もしなかった。
ロボットのように、ただノートを書き写すだけだった。
「どうしちゃったのかな?モルちゃん」
「さぁ?ネット依存症とかだったりして」
「そうかな?」
「だって、ウチの母さん、森本君のお母さんから、『うちの子最近、帰って来るなりパソコンばっかり』って言われたみたいだよ。あんたも気をつけなさいって」
「ふーん。やっぱアニマルズかな?」
「だろうね」
圭太君のことが気になる。
ハンドルネームはなんだったかな?難しい漢字が使われてたけど…
キツネで検索してみると、あった。黒いキツネ。「櫛風★ケイタ」
おしゃべりリスト…最後に話した人…モグラの「 」…
青いモグラだ!
確信した。圭太君は青いモグラにやられたんだ!
ふと見ると、その下に気になる名前があった。緋羅莉
菊池先生の下の名前だ。「ひらり」珍しい名前だから、違いない。
最後に来たのは…先生が入院する前日!
次は僕の番だ!
僕が…
殺されるんだ!