ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: EndsStory ( No.13 )
- 日時: 2012/02/24 11:19
- 名前: WhiteTiger (ID: J1W6A8bP)
No.9 [呼び名1つで]
ある記者が最近 医学界で話題の生物について調査した
一般人A マウスパーソン?そりゃあ、あれだろ、
人体実験しないで限りなくソレに近い実験結果を得られる実験動物だよ。
だから新しい治療の研究とかをしやすくなったって。
どんな動物かって?いや、今言っただろ。外見とか?
知らないよ。もういいだろ、急いでるんだ。これから会議なんだよ。
とにかく、マウスパーソンがどんなのかなんて僕には関係ないよ。
看護婦K マウスパーソンですか?はい、存じ上げております。
遺伝子的に人に酷似していて・・えっ、違います!!人じゃありません!!
ええ、違いますとも。だって私この目で1度 見たんですから。人の形なんてしてませんでした!
言葉だって分かってないようでしたし。
どうしてそんな事訊くんですか。もう帰って下さい!
医師S ふむ、マウスパーソンか。もちろん使ったことがあるよ。
アレのおかげで、私は新たな手術方法の開発に成功したんだからね。
そうだ君、きいてくれたまえ。その手術方法というのは・・ん?ああ、すまない。話がそれてしまったな。
まぁ、この生物が医学に多大な貢献をしてくれているのは確かなのだよ。
ええ?見せてほしいのかい?あー・・
いや、見せられないものではないが、今この病院にいないのだよ。
・・・そんなに知りたいなら「CL」に行くといい。我々はそこからあれを買ってるんだ。
他にも、多くの人にインタビューしたが、反応はだいたい同じだった。
医学に無関係な人は、知らない関係ない
看護師は、躊躇ったり迷惑そうにしたり
医者は、上手く話をそらそうとしたりCLに後を任せて話をおわらせたり。
医師Sのインタビュー後、院内を探索して、一瞬だがマウスパーソンの姿を見ることに成功した。
ああ、そうか。やっと納得できた。
誰も正しい呼び名で呼ばない。
CLが何の略か知っいてるなら、分かっいてるはずなのだ。
「マウスパーソン」商品名なんてつけなければ、こんなインタビュー結果にはならなかっただろう。
「人の形なんてしてませんでした!」
「人間のクローンの失敗作」
CLは全部分かっていたんだろう、きっと。