ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: EndsStory ( No.2 )
- 日時: 2012/02/10 15:49
- 名前: WhiteTiger (ID: J1W6A8bP)
No.2 [サンタクロースのゲーム]
銀色の街の住人はみんなみんな間抜けばっか
画面ばっかり見つめて 現実と虚構の区別も付かないのさ
つまらない奴らばっかりだから退屈だといって その少年はゲームをするのだった
銀色の街の大人はみんなみんな嘘吐きばっか
みんなで虚構をつくりあげ 子供には夢を与えている
だから街中ネットとかいう虚空間がしきつめられてる
便利だからってのは嘘だ あれは現実逃避の場所だ
そして街ではサンタクロースとかいう実在しないヒーローが語られてる
あれこそ子供が教えられる嘘の代表例だ
銀色の街の子供はみんなみんな中途半端
大人に嘘と真実どっちも教えられるから 何とも愚かな行為にはしる
だから街では肝試しとやらが流行ってる
科学の根拠がないからって廃墟の探検にくる
嘘だけ教わるなら恐くてこない 真実だけなら下らなくてこない
しかしこっちからすれば迷惑な話だ
銀色の街の住人は 現実と虚構の交じり合う世界で生きてる
たとえばゲーム機 虚構だとわかってて のめり込む奴もいるらしい
現実から夢に逃げ込むように
愚かな奴らばっかりだ と呟きながら その少年はゲームをするのだった
彼のしているゲームはサンタクロースのゲーム
みんなに「夢」という贈り物を渡すゲーム
「敵」に見つからずに家まで帰ってこられたらミッションクリアなのだ
銀色の街のネットとやらでは
死にたい奴らが声を掛け合って みんなで死ぬのが問題になってるらしい
現実を受け入れられなくて どうしようもなくなって
虚構の中で友達つくって 仲良く永遠に夢を見ようというのだ
そんなに夢を見たい奴が大勢いるなら
俺が手伝ってやろう サンタクロースになって夢をあげよう
こうして少年はゲームを始めたのだった
色んな奴に夢を配ってやった
忘れはしない 昔遭ったあいつらの内の1人もいた
あの嫌な笑み 二度とこいつの顔に浮かぶことは無い
こいつは俺の事覚えてなかったけど もうどうだって良い
こいつはこれから 自分の意思で死ぬ ざまあみろ
