ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: EndsStory ( No.6 )
- 日時: 2012/02/10 22:10
- 名前: WhiteTiger (ID: J1W6A8bP)
No.4 [罪と罰]
〜白い空間 赤い目の娘と緑の目の娘が 記憶を消され座っていた
そこに響いた姿無き声
「お前たちは生前同じ罪を犯した よってこれから下界へ戻り自分の罪を見つけに行く
罪を見つけられれば 残った人生は褒美にやろう
自力で見つけられなければ 罪に囚われたまま生き死後は相応の罰を受ける
そして・・もし再び罪を犯したなら 即座に下界から引き戻され 永遠に罰を受ける」
白い床にヒビが入り 四角い穴があいて 2人は銀色の街に落ちていった〜
眠れない 罪を見つけるまで 私たちは眠れないみたい
〜約1年後〜
君はいつも私の話を聴いてくれない ねぇ ねぇ 私が代わりになるからお願い
病室 白いベッドの上 君は眠ったまま動かない 赤い目を開いて私を見てはくれない
心電図の単調な音 私の胸を叩いて 涙をポンプのように押し出そうとする
さっき1度だけ目を覚まして お医者さんに言った「この人の臓器はもらいません」って
両者の同意があればできるのに この銀色の街中央病院では
私がこんなに願ってるんだから 私が代わりに死ぬから
〜1人の娘が 小さなサンタクロースに「夢」をもらった
娘は眠り夢を見たかった それがたとえ永遠でも〜
君はまだ眠ったまま 君の中は今 痛みも無くウイルスに蝕まれてる
そう あの説明書に書いてあった「夢」の説明書
私がすぐ引き抜いたから 半分くらいしか注射されなかったけど 眠りから死までが伸びただけ
ごめんね ごめんね 緑の目から涙がおちる
下界に降りてから 私ずっと罪探しが嫌で嫌でたまらなかった 愚痴ばかりこぼしてた
でも君は一生懸命罪を探した 前向きな君がうらやましくて ステキな友達だと思った
ある日君に恋人ができた 誰かを想う君は輝いてた まるで何の罪も背負ってないみたいに でも
その時から 君は私の話をあんまり聴いてくれなくなって 寂しかった
世界中に置いてけぼりをくらったようで
だから 君がいない時に私たちのアパートを訪ねてきた彼に私
あなたなんて迷惑だから 二度と近寄らないでって言った 死んじゃえとまで言った
目頭が熱くなって 思いっきりドアを閉めた 彼は二度と君に会わなかった