ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 改訂版、(コメは禁止っす……) ( No.12 )
- 日時: 2008/04/28 19:52
- 名前: НΙММЁL ◆MEER.m/asI (ID: Wl8kRSYB)
- 参照: 電脳空間に閉じ込められた彼らは脱出できるのか……?【 『REGAINⅩ』 】 ____________『 Turns 』〜小説掲示板物語〜 もよろしくお願いします
+8日目+
月曜日。
憂鬱な一週間の始まり。
でもそれにも、もうなれてしまった。
もう、現実に未練なんてなかった。
僕の世界はあっち側だから……
今日も、空を見上げている。
殴られた部分が少し痛んだ。
今日は晴れ渡る青空一色。
何を考えるわけでもなく、ただ見上げた空に手を伸ばして……
「何してるの?」
声が聞こえた。
僕は顔だけを横に逸らした。僕の視界に飛び込んできた女生徒は、まったく知らない子だった。
「何、してるの?」
もう一度はっきりと、彼女は言った。
「何してると思う?」
僕は逆に問いかけた。
「殴られて動けずに空を眺めてる」
「えっ?」
「さっき、見てたから」
彼女はすまなさそうに言った。
「ああ……まあ、そういうこと」
僕は顔を再び上へ向け、空に視線を戻した。
すると……
「はい」
彼女が横から手を差し伸べてきた。
「……何?」
「とにかく立ったらどう?」
彼女がさらに目の前に手を差し出した。
僕はしばらくその手を見て……
手を握った。
僕は彼女に支えてもらいながら起き上がった。
「私は『古川ユイ』。あなたは?」
「僕は……」
その時、チャイムが鳴り響いた。
「あ、いっけな〜い。次移動教室なんだ。またね!」
ユイは駆けていった。
僕は彼女の手を握った自分の手を眺めた。
現実も、そう悪いものじゃないかもしれない。
初めて……そう思った。
学校からの帰り道。
僕は昔から持っているジッポライターを付けたり消したりしながら歩く。
これは、中学時代の友達がくれたものだ。
名は隆史(たかし)と言う。
かなり不良っぽくて金髪で、ピアス付けて、授業もマジメに受けない人だったけど、人に対しては優しくておもしろ人だった。
悪さしすぎて、いつもよく先生に追われてたっけ。
中学では、僕はイジメと断言できるほどの行為を受けていた。
そんなとき、彼が助けてくれたのだった。
『てめえらの頭に、ばちきかましたろうかい!!』
その一言で確か、イジメがピタリと止んだんだと思う。
中学を卒業する前に、このライターをもらった。
さすがに高校は別になってしまった。
というか、高校に行っているかもわからなかった。
「今何してるんだろうな……」
家へ帰ると、僕はいつものようにPCを起動させた。
小説掲示板を開く。
「またか……」
荒らしは、二つ目のスレッドを立てていた。
ここまで来ては、もう管理人に頼るしかないだろう。
僕は管理人連絡用のスレを開いた。
すると、もうそこには数件の依頼が寄せられていた。
どれも、にははという荒らしについて、スレの削除とアク禁を要請している。
僕がするまでも無さそうだった。
けれど、いったいいつになったら管理人は来てくれるのだろうか?
しかし、そこを考えてもわかるはずもなかった。
僕は自分の小説を更新することにする。
小説の方は、やっと本題に入ってきたところあたりだった。
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Re:ENDRESS&INFINITY 『IJIME』 (No.65)
名前:TIL◆LIrXODpGRg
12,『心の傷跡を』
俺は6時間目に教室へ戻った。
当然、クラスメイトの冷やかしをうけたが、それは完全に無視した。
紗者や、茜達が心配そうな目で見ているのに気づいた。
俺は他のやつらにばれないようにしながら、目で大丈夫だとうったえかけた。
それが伝わったのか、彼女たちは笑顔で返してくれた——
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小説を書いていると、自然と自分の体験が入っていることがある。
まあ、だからこそ書けるんだけど……
その日は調子が良く、3話更新した。
僕はキーボードを叩くのに疲れて、ベッドへ身を投げ出す。
最近、毎日荒らしを見るような気がする……。
虚ろな意識の中で、そう考えていた——