ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 改訂版、(コメは禁止っす……) ( No.49 )
日時: 2008/04/29 06:19
名前: НΙММЁL ◆MEER.m/asI (ID: Wl8kRSYB)
参照: 電脳空間に閉じ込められた彼らは脱出できるのか……?【 『REGAINⅩ』  】                  ____________『 Turns 』〜小説掲示板物語〜 もよろしくお願いします

    +29日目+


最近、授業中にボーッとすることが多くなった気がする。
考えていることはネットのことばかり……
家に帰ったらまずネットを開いて、小説を更新して……と、きりがない。
少し頭を切り換えないと……と思ってはいるんだけどそうもうまくはいかないのだ。

授業のチャイムが鳴ると同時に、僕は教科書類一式を机の中に突っ込む。
正直、授業なんてどうでもいいとか思ってたり……。
将来がなんだ、未来がなんだ。今満足しないでどうする!
……とまあ、自分なりの勝手な理論を立てたりなんかしている。
それではダメだと一瞬思ったりするが、すぐにそんな考えも消えていく。

「おい、大丈夫か?」
「!?」

僕はいきなり肩に手を置かれて、思わずその手を振り払ってしまった。
いつの間にか、宏喜が僕の目の前に立っていた。かなり心配そうな顔をしている。

「あ、うん、大丈夫。ごめん」

それほど変な状態だったのだろうか?
すこし気をつけないと……。
そのとき……

『2年3組、今原 宏喜、至急職員室まで来なさい』

放送が宏喜を呼び出す。

「どうしたの?」
「さぁ……」

宏喜は少しいぶかしげな顔をする。

「んじゃ、ちょっくら行ってくるわ」

そう言って教室から出ていった。
それと入れ替わりに先生が入ってくる。
僕も仕方なしに授業を受ける体勢になった。
その日、再び宏喜と会うことはなかった。


自分の机に向かい、ワードで小説の続きを書きながら考える。
そう言えば、最近、ネットで蓮の姿を見なくなったような気がするのだ。
アク禁にでもされてしまったのだろうか?
一応管理人には弁論の書き込みをしてはいたけど……僕の言葉がそこまで影響力を与えるとも思われない。
蓮が小説を書いたのはとても喜ばしい。だが、それもたった2話で今はストップしている。
僕も出来るだけ感想や励ましの言葉を書き込んではいるが、一向に姿を見せない。
もし、本当にアク禁にされてしまったのなら……僕のやったことは意味があったのだろうか……?
荒らしのままアク禁にされて、こんな風に僕らと仲良くならずに流れていってしまったほうが良かったのではないか。
夢を見て、過去の過ちでアク禁にされるのは逆に辛いのではないか。
僕にはどちらともわからない。それは本人にしかわからないことだ。

だが、一番はっきりしないのは……
説得して仲直りして、結局最後はアク禁にされて……本当に幸せだったのかということだ。
思えば、宏喜にも当てはまる。
あの男子たちがもし、先生に報告するようなことがあれば確実に宏喜は何かしらの罰を受けるだろう。
僕と仲良くなったことが、逆に苦痛に感じるのでは……?

「あっ……」

僕はキーボードを叩く手を一旦止めた。
小説を読み返してみる。
とくに間違いはなかったが、一つだけわかったことがある。
気分に左右されすぎだ。
今の僕はとても不安で不安定な状態にあるが、それが小説の内容に少し表れている気がするのだ。
とくにこれはイジメ小説だから、よりはっきりと表れるのかもしれない。

小説……
色んな分野があるが、すべてに共通して言えること。
人に何かを伝える。
それがたとえ、読者が感じることが作者の意向とはまったく別のものだったとしても仕方ない。
人はそれぞれ感じ方が違う。
このイジメ小説だって、本当に正面から受け止めて真剣に考えてくれる人もいれば、ただ物語として楽しんでいる人もいるのだろう。
たとえ楽しんで読んでいる人がいるとしても、それは僕らにはどうしようもないことだ。

ただ、小説とは……
読者を楽しませるためにあるのではないか?僕はそう思う。
なぜなら、もし本当に読者に自分の思っていることをストレートに伝えたいのなら、論文やそのことを訴えかける文章を書けば済むからだ。
それをあえて小説にするということは、やはりどこかで読者を楽しませようと考える節があるのではないだろうか?
僕は、そう思う。

例え、誰かが僕の考えを『違う!私は訴えかけるために書いているんだ!』と否定したところで、
それは何の意味もない。
小説の大切なことは、読者のとらえ方で決まるから。作者が何を言ったところで、読者に伝わらなければ意味はない。
作者が思っている逆のとらえ方をされても文句は言えない。それだけ自分に伝える力がないということだ。

僕は、今書いた小説の新しい続きを更新する。
この文章だって、イジメの酷さを伝えるものだ。
だがそれが、ただの物語だと捉えられる、イジメは逆に他人事だと捉えられる、そのようなことだとしても仕方がない。
それだけ、僕に伝える力がないのだから。

『おもしろいね!』

その言葉がただの空言だったとしても、それで僕ら作者は支えられているのではないか?
いくら強がりを言って、『コメントをもらうために書いてるんじゃない!』と言っても、コメントが無ければ書き続けようとは思わないはずだ。

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   Re: ΕΝDЯЕSS&ΙΝFIΝΤУ『ΙЛΜЕ』
  名前:伊佐◆ehe/eo9wx

   すごい面白いですね!がんばってください!

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今は、僕はこの言葉を正面から受け止めよう。

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   Re: ΕΝDЯЕSS&ΙΝFIΝΤУ『ΙЛΜЕ』
  名前:TIL◆LIrXODpGRg

   ありがとう。頑張ります!

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そしていつか、おもしろいという言葉を必要としないイジメ小説を書きたい。
そう考えている。