ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 改訂版、(コメは禁止っす……) ( No.61 )
日時: 2008/04/29 06:27
名前: НΙММЁL ◆MEER.m/asI (ID: Wl8kRSYB)
参照: 電脳空間に閉じ込められた彼らは脱出できるのか……?【 『REGAINⅩ』  】                  ____________『 Turns 』〜小説掲示板物語〜 もよろしくお願いします

  +34日目+


「おい、ちょっと話がある」

僕は突然、放課後に宏喜に呼び出された。
僕は最初渋っていたが、宏喜がしつこいものだからとりあえずついていくことにする。
連れていかれたのは、かつてあの男子たちとやりあった(あれをやりあったというかどうかはわからないが)場所である。
とりあえず、僕は何でもいいと思って、さっさと話を終わらせようと考えていた。

「で、何?」

僕は面倒だ、というオーラを全面に出しながら言う。

「お前、何か悩み事ないか?」
「はぁ?」
「最近……とは言ってもここ2、3日のことだが、お前様子が変だぞ?」

まあそれはそうだろう。
僕自身もそんなことわかる。

「だから?」
「だからって……俺が相談に乗ってやるぜ?なんか悩んでんだろ?」

宏喜は優しげな口調で言った。
それが、逆に僕をいらだたせることになる。

「別にない」
「嘘だな」
「宏喜に話したところで何の意味もないんだよ!」
「ということは、やっぱりあるんだな?」
「……」

いい加減にして欲しかった。僕にかまわないで欲しい。

「な、言ってみろよ?」

宏喜はそう言いながら、僕の肩に手を乗せる。

「!?」

僕はそれを反射的に振り払ってしまった。
宏喜は一瞬驚いた顔をして、そして……

バキッ!

次の瞬間には、僕は顔面を拳で殴られていた。
僕は倒れ込む。
だが、そこまで痛いというわけではなかった。
恐らく手加減したのだろう。
そうしなければ、僕は鼻の骨ぐらいは軽く砕けていたはずだ。

「いい加減にしろよ!」

宏喜は僕にそう言い放つ。
僕はゆっくりと立ち上がって……

バンッ!

「なっ!?」

今度は、僕が宏喜を押し倒した。
そのまま馬乗りになって、拳を高く振り上げる。
それを振り下ろしたところで、腕を宏喜にがっしりと掴まれた。

そのままいがみ合いになる。

「ちょっ……今日のお前どうにかしてるぞ!」

宏喜が必死に僕の腕を掴みながら叫ぶ。
とにかくどうでもよかった。
何かに、この煮え切らない気持ちをぶつけたかっただけなのだ。

そのまま数十分間、お互いにつかみ合ったまま膠着状態が続く。
しかし、やはり力は宏喜の方が上で、だんだんと僕は体力がなくなってきた。
そして、その僕の隙を見て宏喜の拳が炸裂した。

僕は仰向けに倒れる。
もう動くこともままならないぐらいに、疲れきっていた。
そんな僕を見てか、宏喜もその場に座り込んだ。
お互いに息を切らせながら、どこを見るでもなくあちこちに視線を彷徨わせる。

「気が……済んだか?」

宏喜が疲れたといわんばかりに、ストレッチをしながら僕に言葉を投げかける。

「……ごめん」

僕はただひと言、そう言った。
結局、自分は何をしたかったのかよくわからない。
別に宏喜を本気で殴りたかったわけでもない。

「別にいいって。もう気が済んだか?」
「ああ……」
「何があったかは知らんが……」

宏喜は立ち上がりながら話す。

「お前はひとりで抱え込む癖があるからな。つい自分の中にため込んでしまう。
 だけど、俺はいつだって相談に乗ってやるからな?お前がどんなに俺のことをけなそうが、
 お前のことは信じてやるから。
 それが、お前が俺に教えてくれた、信じるってことだろ?」

宏喜は少し恥ずかしそうに言った。

「……」

僕はそれに対して何も言えなかった。

「それとも、俺ではダメか?」
「えっ?」
「こんな自分勝手な意見を言う俺では、ダメか」
「そ、そんなことっ」

僕は思わず勢いよく立ち上がった。

「ぼ……僕は……」

その後の言葉が出てこない。
思っていることが幾度にも交わり、言葉とならないのだ。

「どうした?お前の思ってること、そのまま言えよ。文章が綺麗だとか気にするな。どんなにめちゃくちゃな文でも、
 それはお前の思っていることすべてが詰まった、すばらしい文になる」

宏喜は腕を組みながら、笑顔で言った。

「……宏喜で良かった。そう、宏喜で良かったよ。今まで僕にはこんなふうに接してくれた人はいなかった。
 いつも僕の機嫌取りをしながら、会話は軽く受け流す人ばかり。何か相談を持ちかけても、相づちを打つだけで
 何も自分の意見を言ってくれない。
 でも……でも宏喜は違う。本当に僕に正面からぶつかってくれる。それが嬉しかった」

僕は浮かんできた言葉を、何も考えずにそのまますべて口に出した。
それはまぎれもなく、何の細工もされてない僕の言葉、思っていること全て。

「そうか」

宏喜は、はにかみながら呟いた。

「人はすれ違いってやつがあってこそ、より絆を深められると俺は思ってる。平行線を辿ったふたりは、
 いつまでもお互いを眺めながら、永遠にそれ以上変化しないまま、日々を過ごしていく。
 そんなやつらは、おもしろくないやろ、な?
 お互いに……言葉は悪いが、いがみ合いながら進んでいく。まあそれは進行が遅くなるだろうが、より深く
 互いのことを知ることが出来る。そして……」
「そして……」

そこで僕は口を挟んだ。

「そして、そうするからこそ、お互いを信用し合うことが出来る」
「そういうことだ」

宏喜は乱れた髪の毛を整えながら相づちをうつ。

「そっか……」

僕は今まで、そんな大切なことを見失っていたのだ。
その瞬間、僕は走りだした。

「お、おい!どうしたんだ!?」
「ごめん!また明日!」

今、向かうべき場所は……遥か遠くの世界と繋がる場所——

Re: 改訂版、(コメは禁止っす……) ( No.62 )
日時: 2008/04/29 06:28
名前: НΙММЁL ◆MEER.m/asI (ID: Wl8kRSYB)
参照: 電脳空間に閉じ込められた彼らは脱出できるのか……?【 『REGAINⅩ』  】                  ____________『 Turns 』〜小説掲示板物語〜 もよろしくお願いします

僕はバッグを机の上に投げ出し、PCの電源を付ける。
起動までがもどかしい。その間に制服から私服へ着替えておく。
ショートカットを使って、自分の小説まで一気に飛ばした。

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   Re:FΟЯЕVЕR『ΙЛΜЕ』〜俺に出来る最善のことを〜 
  名前:レナ◆6GuKmWraSc

   TILさん
   見てるなら返事しなくてもいいけどちゃんと見てね
   わからない言葉の意味がわかりました

   TILさん

   私は今まで自分を甘やかしていました
   やってもいないのに、できないと思うものはやらずに
   ケンカなどしても向こうが謝るのを待ったり
   嫌な事があると、自分がかわいそうだと思い込み、向こうが悪い、最低、そう決め付けて……
   この場所でもそう……
   自分より小説が上手な人を憎み
   荒らしをして、その人が傷ついても私は「私は悪くない悪いのは向こう」
   そう言い張っていました。
   ネットで何人もの人格を作り、荒らしをして
   自分だけ荒らしを否定して、正しい事を言って
   それでも自分は悪いと思わず、荒らされた方が悪いと言い張っていた

   何度も何度も
   結局私は自分に甘えていただけだったんだ

   TILさん達のおかげでそれを改めて知りました

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   Re:FΟЯЕVЕR『ΙЛΜЕ』〜俺に出来る最善のことを〜 
  名前:ミノ◆durj42k

   レナさん、よかった。

   見つかったんですね、言葉。


   Re:FΟЯЕVЕR『ΙЛΜЕ』〜俺に出来る最善のことを〜 
  名前:レナ◆6GuKmWraSc
 
   はい なんとか

   ちょっと長くなっちゃったけど

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   Re:FΟЯЕVЕR『ΙЛΜЕ』〜俺に出来る最善のことを〜 
  名前:雪蝶,セラ◆mu19bua

   いいって!
 
   きっとTILさんに届いてますよ。

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   Re:FΟЯЕVЕR『ΙЛΜЕ』〜俺に出来る最善のことを〜 
  名前:美華◆huruitiban

   そうそう。
   気持ちが籠もってるからさ、きっと届いてる。

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   Re:FΟЯЕVЕR『ΙЛΜЕ』〜俺に出来る最善のことを〜 
  名前:焔 白牙◆tr.t4dJfuU

   その気持ちが大切なんですよ。
   自分で見つけることが出来た言葉。
   忘れないようにしてくださいね?

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そうだよ……もう僕にはとっくに届いていた。
逃げていたのは僕だ。答えを見失っていたのは僕自身だった。
僕はキーボードを叩く。

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   Re:FΟЯЕVЕR『ΙЛΜЕ』〜俺に出来る最善のことを〜 
  名前:TIL◆LIrXODpGRg

   僕にそれが答えなのかはわからない。
   元々僕がわかるものではなく、レナ自身にしかわからないことだったから。
   だから僕は何も言えなかった。

   見つけたのか、よかったね……。
   それを心に留めて、
   これからしっかり生きていくんだよ。

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って、何か遺言みたいになってしまったけど……まあいいだろう。

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   Re:FΟЯЕVЕR『ΙЛΜЕ』〜俺に出来る最善のことを〜 
  名前:詩穂◆SLootE8BKs

   あ、TIL…
   まだいたら雑談に来てね??
   話したいから〜w

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   Re:FΟЯЕVЕR『ΙЛΜЕ』〜俺に出来る最善のことを〜 
  名前:TIL◆LIrXODpGRg

   >>詩穂
   わかった。終わらせたらいくよ

   *お知らせ*

   皆さん、今まですみませんでした。
   僕の勝手な私事情で、しばらくの間抜けていたことをお詫び申し上げます。
   そして、多くの方々に御迷惑をおかけしました。
  
   その間に、僕の気持ちの整理がほぼつきました。
   よって、明日から正式に活動を再開したします。

   今まで御迷惑をおかけしたことを、深くお詫び申し上げます。
   そして、どうかこれから再出発をする僕を
   よろしくおねがいします。


   Re:FΟЯЕVЕR『ΙЛΜЕ』〜俺に出来る最善のことを〜 
  名前:レナ◆6GuKmWraSc

   わ−い
   よかったよかった
   アレレ、目から液体がアレレ

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僕は思わず、そのレナの返信を見て吹き出してしまった。
そう言えば、久しぶりに笑ったような気がする。

「そうだ……」

ここからの1歩は、新しい道へと進んでいくことになる。
この際だから名前とトリップを変更してしまおう。
何にしようか……

僕は咄嗟に思いついた言葉を検索した。
そこで出てきた二つの言葉を見比べ……
さらに、トリップは専用のソフトで検索にかける。
恐らく、この検索は一日かかるだろう。

僕はそのまま放置して、雑談掲示板へと向かった。
僕はとりあえず、みんなに謝罪文を書いた。
それに対して、みんなは暖かく迎えてくれた。
まるで現実での本当の親友かのように……

僕は思わずPCの前で呟く。

「ありがとう」