ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 改訂版、(なぜかさっきの消えた……) ( No.7 )
- 日時: 2008/04/28 19:03
- 名前: НΙММЁL ◆MEER.m/asI (ID: Wl8kRSYB)
- 参照: 電脳空間に閉じ込められた彼らは脱出できるのか……?【 『REGAINⅩ』 】 ____________『 Turns 』〜小説掲示板物語〜 もよろしくお願いします
2,『夢と現(うつつ)』
+4日目+
現実から逃げてはだめなのだろうか?
目をそむけてはいけないのだろうか?
何で現実と向き合う必要があるんだろうか?
僕の頭は常に疑問で溢れかえっていた。
学校では中途半端なイジメ行為をされている。
中途半端にやるぐらいなら、いっそ思い切りやって欲しかった。
恐らく思い切りやったら、先生にばれるとか何とかでやらないのだろう。
所詮、その程度の弱虫なやつらなんだろう。
「いや……僕が弱いのか」
僕は逃げてばかり。
嫌なことがあると、すぐに逃げてしまう。
やつらは、いつもちくちくと僕を攻撃してきていた。
僕はただそれに耐えるばかり……
時には逃げ出したりもする。
だが、その後に決まってもっと酷くなるだけだった。
かといって、反撃すれば次は何をされるかわからない。
周りは知ってるはず、見てるはずなのに、見て見ぬ振り……。
僕の心はすでに死んでいるようなものだった。
(夢と現実が逆ならいいのに……)
ときおり、そんなことを考えてしまう。
それなら、ただ悪夢にうなされるだけで後で笑い飛ばすことが出来るかもしれない。
絶対に叶うはずのない空回りする期待を胸に、僕は今日も学校へ行った。
そして、いつもの繰り返し。
中途半端なイジメ。周りの見て見ぬ振り。
友達面して近づいてきて、結局は僕をのけ者にする人。
もうたくさんだった。
疲れ果てて帰ってきた僕を次は母さんが追い詰めた。
最近勉強してる?ネットばかりしてるでしょ。いい加減にしないと取り上げるからね。
僕は軽く聞き流しながら、自分の部屋に籠もる。
今一番落ち着ける場所は、ここにしか存在しなかった。
誰にも邪魔されることはない。誰からもけなされることもない——
ある意味で天国だった。
そしてその天国をさらに楽しくするもの……
PCの電源を入れた。画面にデスクトップが現れる。
そのデスクトップには、ショートカット、ネット小説掲示板αへのリンクが貼ってある。
「今日はどうかな?」
僕の世界が広がっていく。
夢の始まりだ。
小説を更新すると、さっそくネオンからコメが来た。
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Re.『ΕΝDЯЕSS&ΙΝFIΝΤУ『ΙЛΜЕ』 (No.37)
名前:ネオン◆BieE4ENesD
すごい更新するの早いじゃん!
すげ〜な〜。いつも面白いし!
先が気になる〜!!
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コメは嬉しい。だけど、イジメ小説に対して面白いっていうのは……
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Re.『ΕΝDЯЕSS&ΙΝFIΝΤУ『ΙЛΜЕ』 (No.38)
名前:TIL◆LIrXODpGRg
どんどん物語が思い浮かんでくるんだよ〜〜(笑)
コメありがとう〜!
でもさ、イジメ小説なのに面白いって、どういうこと……?
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まさか本当はネオンは、イジメが大好きなんじゃないか?
現実では人をイジメているんじゃないか?
そんな不安が僕を襲った。
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Re.『ΕΝDЯЕSS&ΙΝFIΝΤУ『ΙЛΜЕ』 (No.39)
名前:ネオン◆BieE4ENesD
あ、面白いっていうのは、物語の展開として、だよ?
まぁ、確かに面白いってのはダメかもしれない。
でも、それ以外にちゃんとした褒め言葉とかっておもいつかないんだよね……
別に現実でイジメを楽しんでるとか、絶対にそういうことじゃないからね?
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ネオンの言葉に少し安心した。
もしイジメが楽しいと言われていたら、僕はどうしただろうか?
改めて、ネットは相手が見えないことを認識する。
ネットではいくらでも自分のことなんか偽ることが出来る。
僕もきっとその一人なんだろう。
昔の友達が言っていた。
『ネットの95%は嘘だ。どんなことにも疑ってかかれ。残りの5%は自分で決めることだ』
でも……すべてを疑っていては何も出来ないと思う。
だから、僕は残りの5%を信じてみるのだ。
それが後に『偽り』だったとしても、僕自身にとくに支障はないと思うから。
裏切られることなどは慣れている……はずだ。
今は……そう思う。
きっとこれからも……
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Re.『ΕΝDЯЕSS&ΙΝFIΝΤУ『ΙЛΜЕ』 (No.40)
名前:TIL◆LIrXODpGRg
そう言うことか〜。
よかったよかった
んじゃ、次の話書くよ〜
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それを打ち込んだ後、すぐに返信が来た。
しかし、それはネオンではなかった。
「【ああ】?」
名前が、ああだった。
いわゆる『ステハン』というやつなのだろう。
ステハンとは、捨てハンドルネームの略で、普段使っていないニックネームで匿名としての名前である。
逆の言葉に、固定ハンドルネームの略『コテハン』という言葉もある。
ステハンを使うやつは、大抵は荒らしであることが多い。
僕は恐る恐るそれを見た。
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Re.『ΕΝDЯЕSS&ΙΝFIΝΤУ『ΙЛΜЕ』 (No.41)
名前:ああ
〜☆心理ゲーム☆〜
トモダチから回って来た面白い心理でゲームです。
当たっててビックリしたのと深層心理も奥深くを覗かれたカンジ。
心がキュンとしました。
宜しければ、ゼヒゼヒ。
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これはアメリカのゲームです。1度やってみてください————
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そこから云々と何やらよくわからないことが書いてあった。
「チェーンメールか?」
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Re:『ΕΝDЯЕSS&ΙΝFIΝΤУ『ΙЛΜЕ』 (No.42)
名前:ネオン◆BieE4ENesD
あ、チェンメ。
これ最近よく小説に貼ってあるんだよ。
とくに何をしてくるって訳でもないけど、なんか鬱陶しいんだよね(汗
これは何をやってもどうしようもないから、無視するしかないね。
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確かにこれにけちをつけても仕方ないか。相手に言葉が届くわけもない。
でも、なんでこんなもの貼り付けるんだろう?
何か特があるとも思えないし……
「まあ、お遊び感覚なんだろうな」
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Re:『ΕΝDЯЕSS&ΙΝFIΝΤУ『ΙЛΜЕ』 (No.43)
名前:TIL◆LIrXODpGRg
わかった、無視する。
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「もしかして、他の人のところにも来てるんだろうか?」
僕はメニュートップに戻って、小説の一覧を見ていった。
すると、どうやら複数の小説に同じ文を書き込んでいることが人目でわかった。
特に目標があってやっているわけではなく、適当な小説に貼り付けているらしい。
「何がやりたいんだよ……」
ただ、考えられることとしては……
このチェンメを受け取って、それを信じてしまった人がこんなことをしている可能性もある。
僕は他に被害を受けているであろう小説を見て回った。
時折、その文に対して注意を書き込む人がいたので、僕は無視するように促してあげた。
みんなは納得して、無視するようにしてくれたようだ。
……だからといって別に僕に何の利益もないんだけど。
まあ、みんなが楽しくやってくれれば、僕はそれで満足だった。
その日は、小説を2話更新してPCを閉じる。
今のところ、小説は順調に進んでいた。
今後が自分でも楽しみだった