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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 改訂版、(コメは禁止っす……) ( No.8 )
- 日時: 2008/04/28 19:48
- 名前: НΙММЁL ◆MEER.m/asI (ID: Wl8kRSYB)
- 参照: 電脳空間に閉じ込められた彼らは脱出できるのか……?【 『REGAINⅩ』 】 ____________『 Turns 』〜小説掲示板物語〜 もよろしくお願いします
+5日目+
体育館裏。
ボフッ!!
「うっ……」
僕は腹を抱えてうずくまる。痛みはさほど無いが、息苦しかった。
殴った連中はそのまま去っていったが、しばらくそのままじっとしていることにする。
しばらくして、僕は仰向けに寝転がった。
空には、雲がかなり早いスピードで流れている。
何か、僕だけが止まっているような錯覚に陥る。
実際、本当に止まってしまっているのかもしれない、僕の心は。
そよ風が僕の肌を吹きさらす。
そんなものさえも、今の僕の心を無意味に悲しくさせた。
なんでこんなことしてるんだろう……
放課後に鳴り響く、クラブ活動の声。
手を差し伸べてくれる人もいない。
何かを見つけようとも思わない。
ただ、時が流れに乗っているだけ。
流されるだけ——
一人学校を出る。
おもしろくもない世界。
こんな世界にいる意味はあるんだろうか?果たして、僕がここにいる意味があるのだろうか?
そう考えるも、自殺などということは考えないことにしている。もとい、僕にはそんな勇気はない。
しかし、僕にはもう一つの世界があった。
そこならば、僕を必要としてくれている人が少なからずいるはず。
そこへ逃げ込めばいい。
そう、夢の中に……
その日、僕は家に帰ってもネットをすることはなかった。
母さんと父さんがケンカをしていたからだ。
早帰りの父さんは、いつもなぜか機嫌が悪い。小さなことですぐ怒ったりする。
そのケンカの内容が、僕の部屋まで聞こえてくる。
ネットをするどころじゃなかった。
(違うところでやってよ……)
僕はすべてから逃げ出すため、ベッドに深く潜り、硬く目を閉じた。
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