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- 短編小説
- 日時: 2009/09/02 19:50
- 名前: 夕琉 ◆KnF/PIolEY (ID: nS8l1UZI)
こんにちは
リク依頼・相談掲示板で鑑定屋をやらせていただいているものです。
久しぶりに小説を書いてみようかと思います
ずっと書いていなくて腕が鈍っているとは思いますが、了承を
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目次
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- Re: 短編小説 ( No.1 )
- 日時: 2009/09/02 20:26
- 名前: 夕琉 ◆KnF/PIolEY (ID: nS8l1UZI)
一作目
「死んだんだってね。あの子」
クラスのざわめきをうんざりしたように見つめながら、女生徒は友達へ言った。正直言って、この友達も、ざわめきの一つであったのだろうが。
「まじでー!? 殺されたんでしょ? しかも、刺殺で」
耳をふさぎたいほど高くて五月蝿い声に、女生徒は顔を顰めながら、返事を返す。
「犯人、まだ見つかってないらしいけど」
「ふーん。ま、アイツウザかったから、別にいいけど」
その話題には飽きた、とでも言うように、鏡を取り出して、かわいくもない自分の顔を覗く。
「……トイレ行ってくる」
トイレに入った途端、女生徒は笑いを堪えられないように、少し赤茶の長い髪を揺らしながら、肩を震わせた。
「……くっくくっく……」
時々呻きにも取れる笑い声を漏らし、ようやくおさまったらしい笑いを顔に貼り付けたまま、薄唇を上げて、自分しか聞こえないほど小さな呟きを放った。
「獲物はアイツ」
*
女生徒は、町を歩いていた。少し使うには大きすぎるようなバッグを手にぶら下げて、今流行している、なんとも微妙な感じの服を着て。
女生徒は、思う。こんな服、あたしには似合わないわ。少し高かったのにな。と思いつつ、心のどこかでは、わかってる。ただ、溶け込むためでしょう? って。
あ、と足を止めて、少し先にある人影を見つめた。
少しポチャッとした体型のくせに、痩せた体型の人が着るようなのを着てるから、似合わないったらありゃしない。
もちろん、目線の先に居たのは、友達である。
流行の服を扱っている店に入っていったから、多少時間はあるだろう。少し急ぎ足で同じ店に入ると、見つからないように、トイレに滑り込んだ。
バッグの中からあらかじめ用意した着すぎて色褪せたジーンズとTシャツを出す。
適当に着ると、女生徒は思う。やっぱりあたしにはこれが一番。口元の筋肉を動かすだけの微笑を浮かべると、キャップを深くかぶった。
平然とトイレを出ると、友達は丁度会計を終わらせたところであった。
カランコロン、と心地よい音が鳴って、女生徒は事も無げに、ついていく。
一旦キリ
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