ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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SOUL WEAPON
日時: 2009/09/25 21:40
名前: 副長 ◆VnD7td7cyA (ID: ltT7prRB)

すみません、ロックします;

書く暇が無くなってしまったので…(

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Re: SOUL WEAPON ( No.5 )
日時: 2009/09/11 21:15
名前: 副長 ◆VnD7td7cyA (ID: 7dt7JvJO)

−プロローグ−



———コツン、コツン…



螺旋階段を降りる足音だけが辺りに響いている。


その影は大きいとは言えないが、

代わりに大きな鎌のような大きな影もそこに在った。


鎌から滴り落ちる血は月明かりに照らされ

禍々しい雰囲気を漂わせている。


「あーあ…、もっと強い奴は居ねぇのかねぇ…」


彼はポツリとそう呟くと、

数枚の紙を取り出した。


そして紙を迷う様に見ながら、



彼は夜の闇に消えていった。

Re: SOUL WEAPON ( No.6 )
日時: 2009/09/12 19:13
名前: ゆうちゃん (ID: 66DLVFTN)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel2/index.php?mode=view&no=11399

海賊かぁ・・・
アクション大好きです!
頑張ってください。

Re: SOUL WEAPON ( No.7 )
日時: 2009/09/12 21:15
名前: 副長 ◆Nbi4DgASvs (ID: 7dt7JvJO)

ゆうちゃん様
コメント有難うございます^^
頑張って更新していきますのでよろしくお願いしますね!

Re: SOUL WEAPON ( No.8 )
日時: 2009/09/13 15:20
名前: 副長 ◆Nbi4DgASvs (ID: 7dt7JvJO)

1話





「あーあ、口ほどにもねーの…」


少年は目の前の状況を見て呟いた。

少年の周りは、何十人もの人が

オビタダしいほどの血を出し、倒れている———


もちろん、この状況を生んだのは

紛れもないこの少年だった。


手には自分よりも大きな鎌、

そして、その鎌には禍々しい色をした

血が付いていた。


「はぁ…、50万$で期待した俺が悪かったのかねぇ」


自分が腰かけている人の屍と、持っていた「手配書」を

照らし合わせながら見て、ため息をついた。


強盗連続殺人犯____

通称、Ⅱ(ツー)

聞けば世界に知られる有名な罪人で

強いかと思って見に来たものの、

結局は…この有様。


大した力も持ってないのに、

よくもまァこんな賞金かけられたもんだよな、と、

少年は手配書をつまらなそうに見ていた。


「あ」


そんな事を考えてると、

少年の手から数枚の手配書がスルリと落ちた。

そして、少年はその手配書を拾い上げていると、

一枚の紙が目に付いた。



———120万$

海賊、レオ・アルフォレス“紅龍の牙”


あの有名な海賊の船長…ね…



「…、

 コイツ、強そーだねェ。

 楽しませてくれるとありがたいけど…」


少年は一枚の紙を残したまま、

次の標的の所へと歩き出した。


今度の奴は…コイツが満足するか?

少年がそう目線を向けたのは、

手に持っている大きな黒い鎌だった。


「んー」

でもそう言えば、俺が持ってた

俺の手配書がねぇな——

ま、どうでもいいか







残された一枚の紙は、暴風と共に宙を舞う。


通称、ギン“賞金殺し”

賞金


———300万$

Re: SOUL WEAPON ( No.9 )
日時: 2009/09/20 21:33
名前: 副長 ◆jM/TIxxEd. (ID: 7dt7JvJO)

2話



海の見える崖に建っている高い時計塔、

少年もとい“ギン”は、そんな場所にいた。

潮風の荒々しい風にあたりながら、

ある船を待っているのだ。

「そろそろだと思うんだけどなぁ…

 あー、すげー暇…」

そんな文句をウダウダ言いながら、望遠鏡を覗く。

こんな広い海に船があったら、すぐわかるよなぁ…


…お?

その時、はるか水平線に一隻の船が見えた。

何の船かまでは分からないが、ギンはおそらく奴の…


レオ・アルフォレスの船だと断定した。


120万$の賞金首、強いだろうなぁ…!!


はやる気持ちを抑え、ギンは鎌を持った。


「今回のは…コイツのお気に召しますかねぇ」


ギンは誰かに話しかけるようにそう呟き、時計塔を後にした。










「誰か来る…」

船の何処かの部屋の中で、少女はそう呟いた。

怖々している声だが、瞳は向かって来る何者に

立ち向かう事を決意した眼差しだった。

「お頭…、絶対に護ってみせるから…」

少女はそう呟き、持っていた杖をギュッと握りしめた。

約束を果たすために————









「ククク…兄ちゃん待ちな!」

ギンが時計塔を後にして海岸に向かう途中、

思わぬ敵に遭遇した。

ざっと20人ってところだ、そんな大人数が

ギンの前に立ちふさがったのだ。

「…あのさ、あんた等邪魔だから退いてくれない?」

邪魔くせー、という雰囲気のギンは相手する気0の様子で

目の前の連中に言い放った。

せっかく大物を相手する前でモチベーションが上がっていうのに、

おかげ様で気持ちがさーっと冷める。

しかし、連中も退く気は無いみたいで、一歩も食い下がらなかった。

「知ってるんだぜ、兄ちゃん賞金首の“ギン”だろ?

 あんたにかけられている賞金は、魅力的なもんでなぁ!」

グヘヘ、と、いかにも怪しげな声で距離を詰めてくる。


…様子からみると、ここ等の賊って所か

俺の居場所でも聞きつけて、こんな人数で待ち伏せかよ…


しらっとした態度で、そんな事をギンは考える。



無論、人の事は言えないが。



そして連中は、


「おしゃべりはもう無しだぜ?

 俺等の為に、大人しくしやがれ!!!」

と、ギンに向かって襲いかかってきた。






———ザシュッ





刃物が何かを切り裂く、生々しい音が辺りに聞こえた。




ギンの目の前にいた連中は、何かに切り裂かれ倒れる。


それは、断末魔の声さえ聞こえないほどの一瞬だった。



「なぁ、知ってるか————?」


ギンは真っ赤な血のついた鎌を眺めながら、

語りかけるように呟いた。



「強さってのはな、己の魂の大きさと比例するんだ————


 強い奴のは丈夫でデカイ魂でな、弱い奴のは脆くて小さいんだぜ?」



ギンはつまりな、と、連中に背を向けると、小さな声で


「弱い奴には興味ない—————

 強い奴の魂が欲しんだよ、俺は——————」



そう言い残して振り向かぬまま去って行った。


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