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用心棒と戦いの日々
日時: 2009/10/03 18:01
名前: ベアラー (ID: ImGaYTGg)

おはようございます!こんにちは!こんばんわ!
「落第魔女と魔法に日々」という小説を更新中のベアラーです。といってもまだぜんぜん書いていませんが。

 この小説は、「落第魔女と魔法の日々」と同じ感じの世界観でやりたいと思います。この物語の設定は、「落第魔女と魔法の日々」のお隣の大陸です!
 もちろん、「落第魔女と魔法の日々」を読んでなくても全然オーケーになるようなお話にします。

文句でも何でもいいからコメントよろしくお願いしますね〜


登場人物
アルト&フォルテ>>2

Page:1



Re: 用心棒と戦いの日々 ( No.1 )
日時: 2009/09/22 10:20
名前: ベアラー (ID: ImGaYTGg)

プロローグ

死んでしまった———


 壊れてしまった———


私のせいで。


母も——— 父も———


 妹も——— 兄も———


死んでしまった。


私のせいだ
 私のせいだ
  私のせいだ


私が弱いから———


私が弱いせいで———


いつも守ってもらってばかりいた。


私が弱いせいで———


みんなを守れなかった。


いつだってそうだ。私が弱いから。

私は、もう何も持っていない。


もうイヤだ———


もうイヤだ———


これ以上誰かが死ぬのは。

目の前で誰かが死ぬのは。


誰かが死ねば あの子が悲しむ。
あの子が死ねば 誰かが悲しむ

だから私は———

何かを持っている人を———

何かを持っている人の
             大事なものを


———護ってさしあげます。

Re: 用心棒と戦いの日々 ( No.2 )
日時: 2009/09/23 09:55
名前: ベアラー (ID: ImGaYTGg)

   ▽▼登場人物△▲

●アルト○♂
 髪・黒
 瞳・紅
 肌・色白
趣味・バイオリン
・バイオリンを弾きながら旅をしている。
・裏の顔は用心棒。

●フォルテ○♀
 髪・ブロンド(金髪)
 瞳・藍
 肌・色白
好きな
 もの・紅茶、歌
・アルトと一緒に旅をしている。
・アルとがバイオリンを弾くと歌い始める。
・しゃべり方が男っぽい。

Re: 用心棒と戦いの日々 ( No.3 )
日時: 2009/09/23 15:42
名前: ベアラー (ID: ImGaYTGg)

第一話〜母の願い〜


 アルトは、暗い森の中で目が覚めた。いつの間にか、樹に背を預けて眠ってしまったようだ。

 じっとりと、額に汗をかいていた。
 右腕の肘の下辺りは、アルトの血で真っ赤に染まっている。しかも、今はこの季節で最も気温が低くなる夜。アルトは凍えそうだった。

(戻らないと・・・・・・フォルテが待ってる。)

 あるとはふらふらと立ち上がると、森の中を歩き出した。


           ☆


 アルトが向かったのは、すぐ近くの村の宿だった。
 しかし、アルトは正面から中に入らず裏に回った。
 そして、硝子を割らないように注意しながらも、二階の窓に向かった小石を投げる。

 小石は見事窓に命中。すぐに、窓が開き、縄梯子が投げ下ろされた。アルトは、痛む右腕を何とか使いながらはしごを上り、部屋に入って行った。


「・・・・・・ひどい怪我だな。」
 部屋の中でアルトを待っていた少女——フォルテは、アルトの右腕を見て眉を吊り上げた。
 しかし、それほど慌てる様子も見せず、慣れた手つきで手当てを始める。
 無理矢理イスに座らせれたアルトは、申し訳なさそうに言った。
「いいですよ、フォルテ。自分でやれますから。」
 しかし、フォルテはそれを完璧に無視して、手当てを続けた。

「・・・・・・よし、これでいいぞ。」
 包帯を巻き終わったフォルテは、満足そうに言うと、手当てに使った道具をさっさと片付けた。
 アルトは俯き、包帯を巻いてもらったところをゆっくり擦った。
 その瞳は、どこか憂いを含んでいるようで。それでいて、どこか嬉しそうだった。

「で、依頼の方はどうなったんだ?」
 フォルテは唐突に、アルトに質問を始めた。
「・・・・・・・・・」
「アルト?」
 アルトははっとして顔を上げた。フォルテの心配そうな瞳がアルトを見つめている。

「どうかしたか、アルト?」
 アルトは微かに顔を振った。
「なんでもないですよ。———護衛対象はちゃんと村まで送りましたよ。依頼主とは、明日、村を出るときに会うつもりです。」
「そうか・・・・・・なら私はもう寝る!」
 フォルテはベットに横になった

 あるとはフッと微笑むと静かにささやいた。



「おやすみ。フォルテ。」

Re: 用心棒と戦いの日々 ( No.4 )
日時: 2009/09/28 17:42
名前: ベアラー (ID: ImGaYTGg)

 次の日の朝、アルトとフォルテ早めに起き、荷物をまとめた。
 荷物といっても、ケースに入ったバイオリンと、口を紐で縛った皮袋だけなので、さほど時間はかからない。
 バイオリンをアルトが、皮袋をフォルテが持つ。

 そうして二人は宿を引き払い、依頼主のいる町外れの小屋に向かった。




 依頼主である黒髪の男は、お世辞にも愛想が良いとは言えなかった。
 アルトが小屋のドアをノックすると黙ってドアを開け、小汚い巾着袋を渡すと、黙ってドアを閉めてしまったのだ。

 しかしアルトは機嫌を損ねることもなく、小屋に背を向けるとさっさと歩き出す。
 フォルテは置いてかれない様に、慌てて後を追った。

「無愛想な男だったな。」
と、フォルテの素直な感想。
 アルトは苦笑した。
「いつもの事じゃないですか。」
「まぁ、そうだが。———袋の中身は?」
 フォルテはアルトが左手に持っている袋を見やった。袋の紐を緩めるアルト。中身は・・・・・・

「えーと。金貨が八枚、銀貨が十枚、銅貨が十五枚、ですね。」
「・・・・・・それ、最初にあいつが言ってのより多くないか?」
 顔をしかめるフォルテ。しかしアルトはのほほんと笑った。
「まぁ、あの人の気持ちでしょう。黙って受け取っておきましょう。」

 フォルテは呆れた、というように顔を振ると、突然話題を変えた。

「次はどこ行くんだ?」
 アルトはガサガサと地図を広げ、小さな村を指差す。
「次は、センダーク湖の近くにあるミヤ村に行こうかと思っています。ここから一番近いので。」
「ふーん・・・・・・」
 フォルテは自分が質問したにもかかわらず、素っ気無い返事を返す。


 空には青空が広がっている。
 風は静かに二人に周りを漂い、頬を撫でる。

 二人は次の目的地へ歩き出した。

Re: 用心棒と戦いの日々 ( No.5 )
日時: 2009/10/04 17:35
名前: ベアラー (ID: ImGaYTGg)

   母さん。

  私は今、用心棒という血なまぐさい仕事をしています。

   母さんはいつも私に、「医者になってほしい」と言っていましたね。
  私の父がそうだったように。
  でも、私は「人を救う仕事」ではなく、「人を守る仕事」がしたかったんです。
   あの事件があった日から。

  あの時は、誰一人として守れなかった。

   だから今度こそ・・・・・・


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