ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- Lvrtia
- 日時: 2009/11/07 14:19
- 名前: Zero ◆HboBvUNdFs (ID: LpcnUUvD)
クリックありがとうございますっ!!
光と闇を題材にした、ごく普通に在りそうな小説です。
変な所があるかもしれませんが、どうぞ見ていってください。
<足跡>を残していただけると幸いです!
+Contents+
1.命日の夜 >>1 >>2
2.夢 >>5
3.炎上
Page:1
- Re: Lvrtia ( No.1 )
- 日時: 2009/11/07 13:41
- 名前: Zero ◆jChV7AGnnI (ID: LpcnUUvD)
1.命日の夜
満月の夜。
銀色に光る白い花の咲く花畑に少年は居た。
冷たく射す月光が少年を照らす。
少年は、ただ月を見上げ、見つめていた。
思い出したくないから——————。
考えたくないから————————。
だから、ただ見上げていた。
流れてくる風が銀色の髪を乱し、少年の視界を遮った。
悲劇から丁度3年。
今日は命日だった。
今でもリアルに思い出せる。
血の色、笑い声、悲鳴、異臭——————。
怖かった。
「母さん—————」
少年は呟いていた。
今でも罪だと思っている。
母———ディスイスカ城の王妃・ラフィアは、少年———レキをかばって、ビルバレード国の民に射殺された。
「生きて——————レキ」
それが最後の言葉だった。
レキは指笛を吹いた。
笛の音が月夜のこの空間に響く。
その時、後ろの扉が開く音がした。
「レキ」
父・シリオンだった。
レキは振り返るとシリオンを見た。
「何」
レキは訊ねた。
するとシリオンは紙飛行機を飛ばし、中へと戻っていった。
レキは紙飛行機を掴み、開いた。
(お前が独りで泣いているのではないかと思っただけだ)
紙にはそう書いてあった。
「紙の無駄遣いだな・・・・・」
レキは呟いた。
レキは部屋に戻る事にした。
今日はもう遅い。
明日は復興祭が行われる為、早く眠らなければならないのだ。
レキはそんな事を考え、部屋へと入った。
- Re: Lvrtia ( No.2 )
- 日時: 2009/11/07 09:10
- 名前: Zero ◆jChV7AGnnI (ID: LpcnUUvD)
中に入ると、シリオンの姿はもうそこには無かった。
変わりにシリオンの知り合いであるロッタ・ジュ・ロバイラが居た。
レキが通り過ぎようとすると、ロバイラがそれを止めた。
「レキ」
烏が首をしめた様なしわがれた声がレキの名を呼んだ。
レキはロバイラを見た。
「何」
レキはロバイラの前に立った。
ロバイラはしわくちゃになった顔をゆっくりと上げた。
そして笑う。
「お前に、いいものをやろう」
ロバイラはそう言うと腰につけてあったかばんをあさりだした。
レキは首を傾げる。
「いい物・・・・・・?」
レキが呟くと、ロバイラが再び顔を上げ笑った。
そして、その<いい物>をレキに差し出した。
「受け取れ。レキ」
ロバイラは言った。
<いい物>とは<笛>の事だった。
だが、普通の笛とは違う、特別な何かを感じた。
レキは恐る恐る受け取る。
「これは・・・?」
レキは訊ねる。
ロバイラは本を取り出し、レキに差し出した。
「それは<光の笛>。いいか?それはこの先、必ず必要になる。忘れてはならぬぞ。合言葉は<シャイニングメモリー(光の記憶)じゃ」
ロバイラは、本を受け取らないレキに無理やり本を押し付け、詳しい説明を一つもせず去って行った。
レキはふと本の表紙を見た。
「光と闇」
レキは見たままを呟いていた。
そして次に、作者を見る。
そこには、<ラフィア・ディスカ>と、記されていた。
レキは部屋へと走った。
一気に三階まで駆け上がり、奥へと走る。
レキは扉を思い切り突き飛ばすように開け、すぐに閉めた。
そして、ベッドに入って、本を開いた。
<光と闇>—————————————————————————————————————
千年前、神と呼ばれる存在が生まれた。
それは我々の先祖にあたる者と、今存在している<大いなる闇>——————<ダークレヴァ>の先祖にあたる。
二人の神は、二百年の間、お互いを尊重し、平和な世を目指して尽くしたのだという。
しかし、八百年前、二人の神は決裂の時を迎え、大いなる破壊をもたらした。
その破壊をもたらしたのは、二人の神が編み出した、究極の破壊魔法<レヴェルティア>。
二人の神はその後、それぞれ別の世界へと移り、自らその見を封印した。
その後—————————————
レキが続きを読もうとしたとき、ノックなしで扉が開いた。
「レキ」
カイスだった。
レキは本をおきカイスを見た。
「どうしたんだ?」
レキは訊ねる。
「早くお休みになられてはいかがですか?明日は三時からですし、終わりはあさっての暁です」
カイスは言った。
レキはため息をつくと、布団に入った。
「わかった。・・・カイスも早く寝ろよ、おやすみ—————」
レキは眠りについた。
カイスは安心し、部屋を出た。
- Re: Lvrtia ( No.3 )
- 日時: 2009/11/07 09:36
- 名前: すい (ID: ShAxrTa5)
また書いて下さい
- Re: Lvrtia ( No.4 )
- 日時: 2009/11/07 13:39
- 名前: Zero ◆jChV7AGnnI (ID: LpcnUUvD)
コメだっ!コメだっ!(ォィ
すいさん、ありがとうございます!頑張ります!
- Re: Lvrtia ( No.5 )
- 日時: 2009/11/07 14:18
- 名前: Zero ◆jChV7AGnnI (ID: LpcnUUvD)
2.夢
今日、珍しく夢を見た。
三年前の様子がリアルに映像として投影される。
(ここは・・・・・・城?)
3年前の城。
特に興味を示さなかったためあまり覚えてない。
ここ数ヶ月で城内の改装が行われて、三年前とはだいぶ違う風になっているのだ。
「ひ・・・火だぞ!!」
兵士が叫んだ。
このとき、俺はたしか煙が出ていたのを知っていて、ラフィアを捜しに行っていた気がする。
そしたら、そろそろここを通るはずだ。
「お母さん!!こっち!!」
(俺の・・・声?!)
ラフィアの手を引きレキが逃げようとする。
兵士がそれに気付き、声をかける。
「早くお逃げ下さい!シリオン様は・・・?」
「きっと大丈夫。さあ、貴方も早くお逃げなさい」
ラフィアがそう言うと、兵士はとっさに逃げ出した。
「母さん」
レキが言う。
ラフィアはレキを見た。
「大丈夫。母さんがレキをちゃんと守ってあげる。約束したからね」
「うん」
(約束・・・・・・)
誰と約束したのか、その時レキと約束したのか、今良く考えてみるとわからなかった。
母さんは、どうしてレキを守るとしか言わなかったのか。
一緒に最後まで生きて、また暮らそうと言わなかったのか。
わからなかった。
そして一階に通じる階段から、多くの人が上がってきた。
そして、銃や鎌、剣などを構え、こちらに向ける。
(この場面は——————母さんが死・・・・・・!!)
内一人が母さんを撃った。
銃声が城内に響き渡った。
笑い声が一斉に起こり響いた。
「生きて——————レキ」
銃弾がラフィアに当たる。
ラフィアは撃たれた瞬間崩れた。
そして、ラフィアの血がレキを濡らした。
許せなかった。
それ以降の記憶は、あまり無い。
けれど———————————————。
「お前ら————————————」
レキは呟いていた。
体から何かが溢れ、レキを包んでいく。
笑い声が瞬時に消え、城内は静寂に包まれた。
その、次の瞬間。
「you kill」
と、レキが言い、突撃していった。
魔力が結晶化し、剣へと変貌を遂げている。
レキはその剣で、次々と相手を切り殺していった。
しかし。
その向こうから一人の剣士がやって来てレキの記憶の続きが始まった。
「・・・母さん」
レキが呟く。
なぞの剣士はレキのそばに来る。
「レキ。大きくなったな。・・・少しそこで待ってなさい。私はちょっくら行って来るよ」
剣士はそれだけを言い残して、どこかへと消えていった。
レキの夢は、そこで終わりを告げた。
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