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- 事故
- 日時: 2009/09/27 14:10
- 名前: しの (ID: 4pf2GfZs)
「失恋」のかなです。改め、しのにしましたよろしくおねがいします。
〜プロローグ〜
あの日の屋上。たぶん、お昼休み。
いつもの牛乳と、となりにあいつ。
バイバイ、人生。
平凡な、学校。最悪な事故。
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- Re: 事故 ( No.1 )
- 日時: 2009/09/27 14:16
- 名前: しの (ID: 4pf2GfZs)
あの日もいつものように、屋上にいた。一人で。
教室が嫌いだった。っていうか、自分が。
陰口もきらい、自分の意見を押し通す自分も嫌い。
私はナニが好きなのかな?
「桜、宮本桜」
顔を上げた。男性の声。自分の名前。知らない人。
「だれ?」
「佐藤正人」
聞いた事のあるような名前。あ〜。字が出てくるってってことは広報かなんかだ。
「生徒会、書記」
正人はつまらなそうにいった。
「校則違反の取り締まり?」
私は、いつものようにつくり笑いをした。
「いや、俺もここで弁当」
快晴だった。
- Re: 事故 ( No.2 )
- 日時: 2009/09/27 14:22
- 名前: しの (ID: 4pf2GfZs)
彼はいつものように弁当を食べた。あれから、一ヶ月たつけど、変わりなく、彼は無言で食べている。
「あのさぁ、桜さん」
屋上に寝転ぶ彼。入道雲は影をつくる。
「なぁに?」
牛乳を飲みながら聞く。
「桜さんって自分のこと嫌い?」
目を閉じる。そしていつものように作り笑いをした。
「そんなはず、ないじゃん」
入道雲は通り過ぎる。彼の影が私を襲う。
「本当?」
涙腺が緩む。だから、私はだめなんだ。
「う…そ」
その日私達は、死ぬために生きることにした。
- Re: 事故 ( No.3 )
- 日時: 2009/09/27 14:37
- 名前: しの (ID: 4pf2GfZs)
彼は何度も、繰り返した。
「君がいなければ、自殺は完璧だったのに」
と。彼は死にたかったらしい。真面目でなにも取り柄のない、自分から離れるために。
彼は、私に、死を教えてくれるといった。
私は、彼についていった。
そこには、まるでアメリカの殺人鬼の手にかかってしまった、罪なき死体が、転がっていた。
「あすこから落ちたんだ」
廃ビルを指差す。
「ここは、自殺名所だけど、まだ警察が手を入れていない」
「あなたはここから落ちないの?」
なぜか、聞いてしまった。
「誰にも、知られないで死ぬのはいやだから」
彼は作り笑いをした。
「じゃあ。君が覚えておいて」
次の日から、彼は行方不明になった。
- Re: 事故 ( No.4 )
- 日時: 2009/09/27 14:38
- 名前: しの (ID: 4pf2GfZs)
コメントください(・ー・)
お願いします!
- Re: 事故 ( No.5 )
- 日時: 2009/09/27 14:41
- 名前: しの (ID: 4pf2GfZs)
あれから、三ヶ月たった。
私はあの屋上で彼を待った。死ぬのならば、一緒に死にたい。
「桜」
私は自分の名前を口にした。でもそれは枯れそうな一本の木でもあった。
「桜」
低音な声。
「まさと?」
死は時とおり、嘘をつく。
だから、私は死んだんだ。
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