ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

感染者は83分
日時: 2009/09/29 20:24
名前: 藍羅 (ID: 2.miVYIo)

  プロローグ

「未知のウイルスが地球にやってきました!なおこのウイルスは地球人に感染した後、
血液中に増えていくようで、減ることはないそうです!
速やかに逃げてください・・・・
また・・・人から・・・人への・・かん・・・せ・・・ん・・が————」

ニュースの司会者が突然倒れ痙攣し始めた

数々の人々が司会者に駆け寄る

最後、司会者がタンカで運ばれて画面から消えると同時に放送も終わり、画面が砂嵐に切り替わった———



登場人物

杉谷 和音(すぎたに かずね)
中2・女

荘梨 李音(そうなし りおん)
小6・女

古田 零香(ふるた れいか)
小4・女

古田 零(ふるた れい)
高1・男

相馬 優知(あいば ゆうち)
中1・男

小波 高(さざなみ こう)
23歳・男

出来すぎていますが
よろしくお願いします^^

Page:1



Re: 感染者は83分 ( No.1 )
日時: 2009/09/29 21:47
名前: 藍羅 (ID: 2.miVYIo)

   第1話—和音目線—

「杉谷和音です 宮本中学校から来ました よろしくお願いします」

私はお父さんの出張先の学校で転校生としてしゃべっていた
挨拶に慣れてしまったせいか少し味気ないのが自分でもわかった
14年間、私はいろんな学校を行き来していた
なんでもお父さんの仕事の関係でよく引っ越さなくてはならないのだ
お父さんは・・・悪に手を染めてしまったから
転校、最初の方はわくわくしていたけれど今はいじめにしか思えない
やっと友達ができた頃に転校だ
お母さんも離婚までには至らなかったけれど別居している
毎月、私を連れて帰ろうと家に来るがお父さんにことごとく追い返されている
でも私はお母さんと一緒に暮らしたくはない
お父さんよりお母さんのがたちが悪い
お父さんはちょっと悪い仕事をしているだけだけど優しさをもって接してくれる
お母さんは人を奴隷のように扱う
自分が一番でそれ以外はなんでもないのだ
だから、行かない
お母さんは、嫌い
私はまた新しい学校に迎えられるのを待つだけ

—休み時間—

「よろしくね!」「友達だよっ」「和音ちゃんでいい?」

私はいつものように的確に答えていく
まるで豊かな家庭で育った元気で幸せなように———

—お昼休み—

これまた質問攻め
飯を早く食わせろって感じかな
溜息をひとつ、顔を横にそらし教室を見まわしたとき

バタンッ

なにかが倒れる音がした
重みを持っていて弾力があるものが作り出せる音

「ゆい!?ちょっとどうしたのッ!?」

声のほうには倒れている女の子がいた
痙攣しているのがこちらからでもわかった
手足には何かの斑点が広がっている

咄嗟に他の子がその「ゆい」とやらをがだき起こそうとしている

「ダメっ!触っちゃ!」
瞬時に声が出た あれはヤバい
絶対なにかのウイルスだ
下手に近づくとこっちもヤバい

その時、空気に疎いスピーカーが声を上げた

『至急、校庭に集まってください 繰り返します
至急、校庭に集まってください』

Re: 感染者は83分 ( No.2 )
日時: 2009/09/30 22:26
名前: 藍羅 (ID: 2.miVYIo)

   第3話—和音目線—

こんな時に呼び出し!?

まさか他のクラスでも何かあったとか?

「行かなきゃ・・・・・!」

とにかくこのままではマズイ

校庭に行って何が起こっているのか調べなくちゃ!

「みんな、行こう!」

茫然としているみんなに私は声をかけた

でも、みんな固まったままだ

「行こうつってんだろッ!!!」

思いっきり怒鳴ったらみんなもハッとした顔になった


〜校庭〜(とびますっ)

私たちが行ってみると既にほかのクラスは集まっていた

でも、何か様子がおかしい

誰も喋っていないが空気がどんよりしている

「みなさん!大変です!!!」

突然校長の声が鳴り響いた

「未知のウイルスが地球にやってきました!!」

は?ひふへほ・・・・?

「皆さん逃げてください!あと10分でここにもウイルス区域として隔離されてしまいます!
その前に外に逃げてください!隣町のココナッツ町まで!では、解散ッ」

あ?何語?ここが隔離?あと10分で?

マジ・・・・?

だとしたらかなりヤバくないすか?

今すぐ逃げたほうがいいじゃんっ

ココナッツ町といったら走って15分ぐらい・・・?

やバス!!!

私は思いっきり走り出した


〜途中5分経過〜

く、苦しい・・・走りすぎて・・・息が・・・

で、でも止まれない・・・・!

止まったら・・・・死んじゃうから

私は自分で言うのもなんだけど運動神経は凄くいい

50mは6秒28だ

飛ばしているせいか後ろにはもう誰も見えない

私がトップか・・・・

「大丈夫?息、苦しそ〜だよっ?」

横を見ると女の子が一人走っていた

クラスの子ということはわかった

見てみるとすごいスピードっ!速すぎッ!

「あなた・・・・は、大丈夫・・・なの・・・?」

途切れ途切れで聞いてみた

「私はこれでも長距離走県大会優勝してる将来有望な人なのっ!でも・・・さすがにキツイわね」

県大会優勝・・・・・!どんだけ!

「・・・・・・・・・・」

すごいねって言おうと思ったけど喋れない、苦しい

あ〜ヤバい体力限界・・・・かも?

もう、私死んじゃうのかな・・・?

「ってちょっと・・・・大丈夫!?」

相手も私の異変に気付いている

「も・・・無理・・・」

最後の力を振り絞って言った



————あ・・・・・動かない・・・体が

もう死ぬんだ・・・・・私

「ちょっとしかっりし・・・・!」

相手の子がいきなり倒れた

見てみるとさっきまでなかった黒い斑点が

身体の至る所にできていた

「!?」

これが・・・・ウイルス・・・?

まだ隔離されてないけど、ここもかなり危険なんだ!

このままここにいたら絶対死んじゃう!



————イキタイ


ふっとこの言葉が頭の中に浮かんだ


イキタイイキタイイキタイイキタイイキタイイキタイイキタイ

私の体の中には新たなパワーが生まれていた


イキタイイキタイイキタイイキタイイキタイイキタイ


行かなきゃ・・・・!

生きなきゃ・・・・!

次の瞬間私は思い切り地面をけって走り出していた


Page:1



この掲示板は過去ログ化されています。