ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 月夜の黒猫 ‐MURDER-
- 日時: 2009/10/13 21:44
- 名前: 白猫 ◆xqlNKJ6FBE (ID: 8I/v6BBu)
こんにちは、クリックありがとうございます^^
私は白猫というものです
題名の“MURDER”の通り、この小説は“殺し屋”の話です
グロ表現は極力使わないつもりではいますが、
やはり入ってしまうような所もあると思います…
注意を書いておきますので、どうぞお読みになってください*
−注意−
xグロ表現ありの可能性大です、苦手な方は避難を
xPSの時間制限がある為、更新はあまりできません
x誤字、脱字があれば本当にすみません
xまだまだ下手な小説ですが、大丈夫!という方はお進みください
御観覧の方、本当にありがとうございます!m(_ _)m
ゆっくりしていってください旦~
−登場人物−
名前【黒猫(通称・クロ)】
性別【男】歳【??歳】
武器【銃:Ⅲ(名前)】
性格【気まぐれで自由奔放、なので束縛される事を嫌う。
ただ、やる時はやる、やらない時はやらないの
差が激しすぎる。
普段は、のほほんと過ごすのが好き。】
所属【所属していない】
詳細【昔の名は捨て、黒猫と名乗るようになった。
世界も知る有名な殺し屋で、主に夜に仕事を始める
殺し屋のグループには決して入らない】
名前【通称・兎(闇商人)】
性別【男】歳【23歳】
武器【銃:ショットガン(L−738)】
性格【心配性だが、自分じゃなく他人の心配をするタイプ。
仕事の事になると凄まじい集中力、記憶力を発揮する。
実はかなり優しい?】
所属【不明】
詳細【謎多き人。過去になにやら大きな事故に巻き込まれたらしい
ある時は銃などの武器を売る闇商人、またある時は情報屋として活躍している
危険人物として有名】
名前【エドワード・ラウフォス】
性別【男】歳【27歳】
武器【?】
性格【一見明るく真面目なように見えるが、冷たく残酷な顔を持っている。
一人が好きで、何時も何かを考えている。
切り替えの早さで彼の右に出るものはいない】
所属【国際警察】
詳細【国際警察の警部として活躍。そして、長年黒猫を追い続けている。
銃の腕は超一流とも呼べ、黒猫より上だと思われる。
過去に名前を捨てる前の黒猫と深く関わりがある。】
まだまだ増えていきます^^
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- Re: 月夜の黒猫 ‐MURDER- ( No.1 )
- 日時: 2009/10/02 21:47
- 名前: 白猫 ◆xqlNKJ6FBE (ID: 8I/v6BBu)
xプロローグx
夜の街を舞う一匹の黒い猫。
群れることはなく静かに、そして鮮やかに去ってゆく。
闇に消えゆくその姿を
誰もとらえる事などできない。
それはきっと、
黒猫が自由気ままな生き方をしているからだろう——…
- Re: 月夜の黒猫 ‐MURDER- ( No.2 )
- 日時: 2009/10/06 17:13
- 名前: 白猫inWii (ID: 8I/v6BBu)
今日、晩に更新します!
遅れて本当にすみません;
- Re: 月夜の黒猫 ‐MURDER- ( No.3 )
- 日時: 2009/10/06 21:54
- 名前: 白猫 ◆xqlNKJ6FBE (ID: 8I/v6BBu)
1話
「す——————…」
何処にでもあるような酒屋の中、人々が賑わいながら酒を乾杯している。
朝からずっと人であふれかえるこの酒屋は、ここらでは有名な場所だった。
そして、そんな騒がしい酒屋の中で、一人カウンターで寝ている青年がいた。
青年は常連なのか、この雰囲気にすっかり慣れ爆睡していた。
カウンターにいるマスターは、この光景がもはや当たり前だと
言うかのように眺めていた。
…しかし、そんな平和な酒屋に、突然災難がやってくる。
ドン、ドンッ————
銃の銃声が聞こえたと思った瞬間、大勢の賊がやってきたのだ。
ここらの賊は、金目当てに強盗へやってくる。
いつか自分の店にも来るとは思っていたが、まさかこのタイミングに
来るとは思わず、威嚇用の銃を手にとるのを忘れていた。
「強盗だ、手ェ挙げな!」
酒屋の賑わう声は、いつしか悲鳴へと変わっていった。
人々は床に伏せらされ、身動きはとれない。
マスターは、抵抗できまいと手をゆっくりと挙げた。
ここのお客さんに無傷でいてもらうためには、大人しく金を渡すしかない…
ふとマスターがそう思った時、目の端で人の影が動いた。
「!」
それは、カウンターでさっきまで寝ていた青年だった。
「ふわぁ…
今日は騒がしいみたいだね、マスター…」
寝ぼけているのか、目をこすりながらムクッと起き上る。
「危ない、エドワードさん!今は動いちゃダメだ!」
マスターは思わず彼の名を叫んだ。
これでは彼が…奴等に撃たれてしまうかもしれない。
が、青年は即座に状況を理解したのか「大丈夫」と手を挙げた。
そして、マスターに銃を向ける強盗の主犯だと思われる男は、
「大人しくしてりゃ、何もしねんだよ」とニヤ付きながら言う。
しかし、青年はソレを聞き一瞬表情を変えた。
…微かに青年から覇気を感じた。
いや、微かにだと感じたのはあまりにも一瞬の出来事だったからかもしれない。
————ドンッ
自分の目の前の男は、その瞬間銃声と共に悲鳴に似た声をあげて
床に倒れこんだ。
「なっ…!?」
マスターはバッと男を見た。すると、血だらけの足を押さえもがいている。
「大人しくしてる…か。
そんな気、更々ないんだよね」
その声の主は、言うまでもなくあの青年だった。
若干イライラしている…。寝起きで期限が悪いのだろうか。
「人様の睡眠の邪魔するからこうなるんだよ」
青年は周りの強盗にそう吐き捨てて、出口に近付いて行った。
コツ、コツ、コツ、コツ…
何かのタイムリミットでも知らせるような足音。
しかし、強盗はそんな音は耳にも入らず、
青年に向かって銃を向けた。
「…」
青年は出口の前に来ると、ピタッと止まった。
強盗たちの銃口は、すべて青年に向いていた。
「テメェ…調子乗ってんじゃねぇぞ!」
一人の男がそう叫ぶと、引き金に力を入れた。
——数回の銃声の音が辺りに響いた。
それと同時に、強盗たちの手に持っていた銃が弾け飛んだ。
青年の方はというと、何事も無かったかの様に平然と立っていた。
が、青年の手にはさっきまでなかった銃がしっかりと握られている————
強盗は悲鳴を上げながら店から出て行った。
あの刹那にも等しい瞬間に、彼は瞬間的に銃を取り出し
正確に相手の持っている銃を狙って撃っていた。
マスターは目の前の状況が信じられなかった。
六人も彼に銃口を向けていたというのに、あの中で
彼は誰よりも早く、誰よりも確実に狙いを撃った。
つまり、あの中の誰よりも確実に上の実力を誇っていたという事だ。
いや、いつもカウンターで寝ている彼とは思えないほど
別人に見えたからだろう———
「エドワードさん…、アンタは一体何者なんだい…?」
マスターはポツリとそう言った。
青年はゆっくりと振り向き、寂しそうに笑った。
「ココ、俺的にお気に入りだったんだよね———…
マスター良い人だし、何より落ち着くし。
人の賑わう声も好きだったし、自分のなによりの居場所だったんだけど…
…しばらく顔出せなくなるな…」
青年は急にそんな事を話し始めた。
「後“エドワード”は偽名!ちょいとヤな知り合いのだけど名前借りたんだ。
…そいつも、もうじきココに来ると思うけど————」
そう言った時、ポンッと青年はマスターにお金を渡した。
「あ、前にツケといた分もね
ココ…好きだからまたいつか来るよ」
そう言って青年は慌てて出口へ向かっていった。
「———っ!本当の…名前は?」
マスターは気が付くと、そんな事を聞いていた。
そして、青年は一瞬間をおいて確かにこう言った。
「黒猫————
自由気ままな野良猫だよ」
黒猫と名乗った青年は、それを言い残すと外へと出て行った。
マスターは行先は聞かなかった。
ココを愛してくれた人なのに、だ。
それは、彼はもう一度来ると言ってくれたからだった。
ココを護り、愛してくれた彼が言うのなら待とうじゃないか。
店を開いたときからずっとココを愛してくれた黒猫さん…
もとい…殺し屋さんを
キィィィ…
マスターが黒猫の姿を見送ったすぐ後に、黒猫さんの言った通り
誰かが来た。
その顔をみて、マスターは成程な、と思った。
「警察だ…けど、どうやら強盗はもういないようですね」
…彼が嫌うはずだ。殺し屋と警察は相性が悪いからね。
マスターは笑った。
「はは…、ご苦労様です。強盗たちなら逃げて行きましたよ」
「そうですか…。で、さっき誰かが出て行きましたが
彼が追い払ったんでしょう?」
警察官はマスターの言葉を聞き、迷いなくそう言った。
「まぁ…」
マスターは言葉に詰まった。
彼の正体を言わないでおこうと思ったからだ。
この酒場で時々耳にした“黒猫”の存在。
一流の殺し屋の名で、銃の腕になれば彼の右に出るものはいない。
それに、黒猫の持っている銃には
『Ⅲ』という文字が刻まれていると————
Ⅲと刻んである訳は知らないが、あの強盗を追っ払った
黒猫さんの銃には、確かにⅢという文字が刻んであった。
名前も、所持物も彼のものに当てはまる。
…ここで彼の事を言うと、この人たちはあの人を捕まえに追いかけるだろう。
「————彼は偽名で“エドワード”と名乗っていたでしょう?
アレは俺の名前なんですよ。」
警察…もといエドワードは突然そんな事を言いだした。
「隠さなくていいですよ、黒猫は俺が追っている人物なんです」
!
「でも、今はいいんですよ、今は見逃します。
黒猫は特別なんです…今捕まえても意味はありませんから—————」
エドワードは、意味ありげな事をポツリとつぶやいた。
「…そうですか。
私はてっきり追いかけてゆくのだろうと思いましたよ」
マスターは、ハハハと笑った。
エドワードもフッと笑った。
その笑みは、二人にしか分からないであろうものだった。
自由気ままな黒猫。
何処に行き、何処に帰るのかは分からない。
それでも俺は、黒猫で在り続ける。
俺が生き続ける限り、
何時までも、それが変る事は無いんだ————
遠くにあの酒屋が見える何処かの屋根の上、
黒猫はそんな事を思っていた。
そう、俺が殺し屋を辞める事はない。
いや、辞める事はできないのだ。
俺はふぅ、とため息をつくと
何処かに去って行った。
- Re: 月夜の黒猫 ‐MURDER- ( No.4 )
- 日時: 2009/10/11 16:14
- 名前: 白猫 ◆xqlNKJ6FBE (ID: 8I/v6BBu)
2話
足はいつも同じ場所に向かう。
“奴”の所だ。
奴は『闇商人』という顔を持ち、『兎』という顔も持っている。
ある時は武器屋、ある時は情報屋なのだ。
そして、俺は奴を誰よりも信頼し、誰よりも嫌っている。
俺が奴を嫌う理由なんて、分からない。
ただ、奴を嫌い、そして信頼している。
それだけの事。
「・・・おい」
夜。
俺は殺し屋の荷を背負う。
あくまで夜だけ…。
昼間は普通に過ごしたい。
出来るなら警察と顔を合わせたくないな。
夜のことなんか、綺麗さっぱり忘れたい。
なんて、言ってみたり。
——しかし、何時ここにきても緊張感の欠片もなくなる。
目の前で爆睡している奴を見れば。
「起きろコラ」
俺は二、三発奴に向けて発砲した。(もちろん空砲)
これはまぁ言えば、奴との挨拶みたいなものだ。
「…?
なんだクロか…」
発砲(空砲だが)されているというのに、奴は呑気に欠伸をして目を覚ました。
「『クロか』じゃないだろ…
一体何時間寝てるんだよ、仕事しろ仕事」
俺は呆れながら奴に肩を貸す。
「ん、悪いな」と言いながら奴は俺の肩を使って椅子に座った。
…奴は左足のアキレスケンが切れてしまい、思う様に体を動かせないらしい。
昔殺し屋をしていたが、事故でアキレスケンが切れてから
今の仕事に就いたとか、そうでないとか。
ちなみに奴はその事については否定していた。
昔好奇心とやらで聞いた事があったのだが、大爆笑されて終わった。
…まぁ、奴がそうでないとは思っていたのだが。
少なくとも、今の奴はそういう柄じゃない。
「今日も依頼がある」
俺はその言葉を聞き、はっと我に返った。
「ここ最近、気になる組織がいるんだが…そいつ等の密偵をしてきてくれ。
退いたりするタイミングは独断で決めていい。
都合が悪かったらすぐ逃げろよ、大事にはしたくない」
俺はよく、奴からの依頼を受ける。奴を通して依頼してくる奴もいるのだが、
やはり主に奴…もとい奴のかかわっている組織から依頼を受けている事が圧倒的に多い。
…奴がどんな組織に属しているのかは知らない。
でも、それでいい。
厄介事はできるだけ避けたいから。
「…で、どうやって潜るんだ?」
俺は奴に訪ねた。
何も分からない奴等の密偵はある意味難しい。
情報を掴むのも、何度かに分けて手に入れるのだ。
「それなら大丈夫だ」
奴は少し笑った。
「今、あいつ等は人を集めているらしい。
腕の立つ奴を欲しがっているらしいから、
お前の腕なら大丈夫だろう。
…———」
「?」
俺は奴の表情の変化に気付いた。
「…言ってくれよ、嫌な情報でも聞いた方がいい」
俺は躊躇無く言った。
「そう、じゃあ言っておくが…相手を見くびるなよ。
奴等は“異常”な組織らしいからな。
それに———」
「あー、分かった」
俺はもういい、と奴の言葉をさえぎった。
「つまり『気を付けろ』って事だろ?」
…奴にはいつもながら思うのだが、無駄な心配をする癖があるらしい。
俺は殺し屋なのだから、心配なんていらないだろうに。
俺は奴から詳しい内容を書いた紙を受け取った。
「…退き時には退けよ」
奴はそれだけ言うと、一つついでに何かを渡した。
「…閃光弾?」
「使わないんなら使わなくていい」
奴はそっぽを向いた。
「はー…どんだけ心配性——」
…今なんとなくだが分かった。
俺は奴のこういうところが嫌いなんだ、と。
心配性のアイツに似すぎている奴が———
「・・・・・」
俺は多分、誰にも見られたくない顔していただろう。
少し寂しげな顔。
一言でいえば、愛しいモノを思い出す様な、そんな顔。
「——っ、もう行く」
俺は思わずその場から逃げだすような形で出て行った。
——奴に…見られてないよな…
俺は少し焦りながらそう思った。
いや、奴に限らず誰にも見られたくない。
——俺の過去の傷を
黒猫の去った後の寂しげな部屋に残された兎は、
窓から見える月を眺めながら、ふっと笑った。
「無事だといいんだがな」
その小さな声は、誰にも届くことなく風の吹く音にかき消された。
- Re: 月夜の黒猫 ‐MURDER- ( No.5 )
- 日時: 2009/10/13 21:59
- 名前: 白猫 ◆xqlNKJ6FBE (ID: 8I/v6BBu)
登場人物の詳細を二人増やしました!
たぶんこの二人は後の重要人物になると思います
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