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- **紅 舞 姫 クレナイマイヒメ**
- 日時: 2009/10/11 18:13
- 名前: みけねこ (ID: f30p0hGp)
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花吹雪 舞えよ舞えよと 紅の
麗しい姫が 踊ります
それははるか昔、鬼が暴れるという村で
村一番の美少女は 人柱とされていた
人柱になる少女の名は『紅舞姫』と呼ばれる
池に落ち行くその姿はまるで
真っ赤な花びらが舞い落ちるように見えるため
『紅舞姫』と呼ばれたそうな
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___________お話____________
第一話 『紅』
第二話
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※注意!!!
・グロあり
・荒らし、チャット化、悪口お断り
・コメント、アドバイスなどお待ちしております。
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- Re: **紅 舞 姫 クレナイマイヒメ** ( No.1 )
- 日時: 2009/10/11 18:54
- 名前: みけねこ (ID: f30p0hGp)
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第一話 『紅』
「かーごめかーごーめ、かーごのなーかの・・・・」
漆黒に染まった洞窟の中に一人の少女が閉じ込められ
ていた。ごつごつとした冷たい岩の上を裸足で歩くそ
の少女は、長く美しい黒い髪に、雪のように美しい肌
を持つ、それはそれは美しい少女だった。10〜15
歳に見えるその少女は一人寂しげに狭い洞窟の中を、
円を描くようにして歩き回っていた。
「後ろの正面だーぁれ?」
ぴたっと足を止めて、後ろを振り向く。しかし、この
洞窟の中にはこの少女しかいない。
「やっぱり、誰も返事しないよ・・・?」
少女は泣きそうな顔をしてうずくまった。
夏場でも寒い洞窟の中、それにほとんど下着のような
きものを身にまとっているだけなのだ。少女はがたが
たと震えていた。寒さだけではない、怖さでも震えて
いた。明日、死ぬのか、今日、今この瞬間で死ぬのか
そんなことを考えていると、洞窟の外から足音が聞こ
えた。その足音を聞いた少女はばっと顔をあげ、雪の
ように白い肌を真っ青に変えた。
「あ・・・」
「よう、人柱」
背の高く大柄の男がやってきた。
まるでゴリラのようなその男の片手には短剣がある。
「なんだぁ?その顔は」
「・・・ねぇ、カゴメをしても誰も返事をしてくれな
かったよ・・・?」
少女はおどおどしながらその男に話しかけた。
するとその男はその少女をにらみつけた。
「あぁあ?ったくお前は本当に役にたたねぇな」
「ご・・・ごめんなさいっ」
すると男は片手に持っている短剣を高く振り上げ、少
女にむける。するとにやりと笑い、少女にこうつげる
「おい、腕をだしな」
「ひっ・・・!!!」
「おらぁ!!早くだせ!!!」
「あぁあ・・・・・」
少女の腕を男は乱暴につかみ、手の甲を突き刺した。
血がぶしゅっと飛び、地面を赤く染めた。
「いやぁぁぁ!!!!!!」
「おーお、さすが紅舞姫だなぁ。血が綺麗だ」
少女は深く黒い目を大きく開けて、涙を流した。
その痛みは幼い少女には耐えられない。
ぼたぼたと血が流れ落ちる。すると男はもう片方の腕
をつかみ、関節をめがけて剣を振り落とす。
剣が骨を突き刺すその音はがりぃっと気持ち悪い音を
響かせる。
「あぁぁぁあああぁぁ!!!!!!!」
「へっへっへ!!もっと泣き叫べ!!!」
男は面白がるように何度も何度も突き刺す。
そのたびに血が飛び散る。
何度も何度も突き刺しているうちに、腕がごろりと落
ちてしまった。
「あ・・・・・ぁ!!!!!!!」
「この腕、もらっておくぜ?池に入れるためにな」
すると男は、その洞窟を離れた。
少女は血にまみれた地面の上でうずくまる。
「もう・・・・・死んでやる・・・・!!!」
少女はそばにあった、大きい岩を睨みつけると自らそ
のいわに頭をぶつけた。
何度も何度もこの命が尽きるまで
そして
ごりゅっ!!!!!!
脳が潰れた音を聞くと、その少女はピクリとも動かな
くなった。
紅に染まる洞窟の中、一人の少女の生涯は終わった。
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- Re: **紅 舞 姫 クレナイマイヒメ** ( No.2 )
- 日時: 2009/10/11 20:29
- 名前: うみねこ (ID: 5oEh1Frl)
初めまして。うみねこ、という者です!
題名に惹かれて来ました。
カッコイイですね!!
あと、お話の続きが気になります。
人柱・・・かわいそうな女の子ですね。
続き、楽しみにしてます!
- Re: **紅 舞 姫 クレナイマイヒメ** ( No.3 )
- 日時: 2009/10/12 13:57
- 名前: みけねこ (ID: eqvLcwt4)
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第二話 『新しい人柱』
「あーぁ、死んでるじゃねぇか」
昨日の大男が、少女のいる洞窟の前にやってきた。
少女は全身を真っ赤に染めて、うずくまるようにして
死んでいた。頭は柘榴のようにさっくりとわれ、片腕
がなくなっている。昨日、男が取ったのだ。
「ちっ!せっかくいい人柱かと思ったんだがな」
そう男は悔しがりながら独り言を言っていた。
地面をざりっと蹴ると、少女の真っ赤な体に砂が付い
た。
「あのー!!!レイスさんどこですかー!!!」
「ん?あの野郎きやがったか・・・」
男の名はレイスというらしい。レイスの名を呼ぶその
声の主は、まだまだ幼い少女だった。この少女をあた
らしい人柱にする、そういった考えなのだろう。
「こっちだぞ、菊」
菊という少女の容姿は、黒髪のショートヘヤだった。
死んでしまったあの少女とは裏腹に、健康的な肌の色
をしていた。
「で、村で一番綺麗な場所ってどこですか?」
「おぉ、ココだぞ」
菊はぱっと顔を明るくさせて、男の元へと駆け寄る。
しかし、そこにあったものは想像していたものではな
かった。真っ赤な洞窟、血のにおいがする洞窟。
聞いていた話では、美しい花畑のはずだった。
菊はそれを見た瞬間、顔を青くさせた。
「ひっ・・・・!!!!!」
「綺麗だろ?真っ赤な花だな」
少女は怖くなりその場を立ち去ろうとしたら、男がそ
れを妨げる。
「わたしを・・・どうする気ですか!?」
「・・・大体わかってんじゃねぇか?」
「い・・・・嫌ァァァァァァァァ!!!!!」
レイスは菊をつかむと、洞窟の中へと放り投げた。そ
して、どこから持ってきたのか鉈を菊に向けた。
「いやだ!!殺さないで!!いやぁ!!!」
レイスはお構いなしに菊の左腕を切った。
そのときのレイスの顔といえば、鬼のようだった。
周りに血しぶきが飛ぶ。菊の腕がごとんとおちた。
「やぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
レイスは菊の体を持ち上げた。
そして、人柱を沈める池に向かった。
その池は地獄と繋がっていて、一年に一度、そこに少
女を入れなければ村に鬼が来る、という噂があった。
「じゃぁな、菊」
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