ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

   BLACK WOLF
日時: 2009/10/13 17:19
名前: りんごごはん (ID: W6Xv/rWP)

皆さんこんにちわ。
りんごごはんです

以前、このサイトの小説にハマっておりました
なんとか面白いの作れたらいいんですけどね・・・
頑張りたいと思います。

Page:1



Re:    BLACK WOLF ( No.1 )
日時: 2009/10/13 17:37
名前: りんごごはん (ID: W6Xv/rWP)

登場人物

主人公

水無月 祐樹 14歳 中学二年
ミナズキ ユウキ


勇三 秀冶 14歳 中学二年
ユウキ シュウヤ

Re:    BLACK WOLF ( No.2 )
日時: 2009/10/13 18:02
名前: りんごごはん (ID: W6Xv/rWP)

プロローグ



「こちらデルタ4。近辺に敵の反応なし視界クリア
次の標的の位置を知らせよ」

「本部よりデルタへ、帰還せよ」

「了解。」


秀冶は手につかんだライフルを肩にかけた。
今日だけで20人殺した。

≪グラウラー≫
それは、ある薬の薬害で新しい人格が生まれて
しまった人間のことである。
彼ら(彼女ら)は人間としての記憶も残っていて、
無意識の間にグラウラーへと変わってしまうのだ。

グラウラー状態に陥った人間は例外なく殺戮を行う。
その震源地は・・・日本だった。

日本政府はアメリカ国防総省と共同で

特務機関BLACK WOLFを設立、
グラウラー狩りをひそかに行った。

グラウラーは、通常の大人では歯が立たず、
同じく通常の兵器でも歯が立たなかった。

唯一の弱点、それは…15歳以下の人間の血だ。
そのための子供の血を粉末化した兵器も
考案されたが、大量の血が必要になるため断念。

そのため、BLACK WOLFの戦闘員は、
全員15歳未満なのである。


BLACK WOLFの本部は、ペンタゴンの地下
数百メートルに設置されている。
これは、集団化したグラウラー達の襲撃の対策だ。

グラウラーは医学的には、
A型薬害脳炎と言われているが、人対人の感染も
確認されている。

Re:    BLACK WOLF ( No.3 )
日時: 2009/10/13 19:33
名前: りんごごはん (ID: W6Xv/rWP)

第一話
  何気ない朝


何気なく暮らして、何気ない毎日を送れるのは、
祐樹にとっては一番楽なことだった。
ただ単に学校へ行きテストで点を取り、部が終わると
友達と話しながら帰る。
いつの間にか仲間内でついたあだ名は

   ノーマルマン

だった。(涙
祐樹はしょっちゅう言われるこの言葉を、
あまり良く思っていなかった。

そんな祐樹の生活で一番助かっていたのが
妹の祐里ユリの存在だった。
祐里は1歳年下の中一で、かなりモテている。
性格もよくて、唯一の欠点がひどいブラコンという
事だった。

父親と母親は自衛隊の背広組で、年中家にいない。
母親は陸自、父親は空自だった。



「おはよー」
祐樹がぼさぼさの頭を櫛で整えながら
二段ベットの上にいる祐里に声をかける。
すると祐里は眠そうに「おはよー…」と声をかける

今日の朝ごはん担当は祐樹だ。
メニューはみそ汁と、最近マスターした卵焼き、
そしてごはんだ。

7時ごろ、祐里が着替えて出てくる頃、
祐樹はみそ汁を飲み終えて、
テレビの天気予報を見ていた。
すると、テレビの上にニュース速報が出た。

(東京都内でグラウラー発作の患者、
新たに100人を確認)

「また出たんだねぇ。コワー・・・」
祐里が卵焼きに醤油を並々かけながら言う。

「ここは神奈川だから大丈夫だよ」
安心していいのかわからないけど、
そう言うしかなかった。

天気予報は晴れのち雨になっていた。
「降水確率65%だって。祐里、忘れんなよ。」
「お兄ちゃんこそね。いつも忘れてるじゃん。」

少ししか空に雲は無いのに雨なんて降るのか…?

Re:    BLACK WOLF ( No.4 )
日時: 2009/10/15 13:21
名前: りんごごはん (ID: W6Xv/rWP)

第2話
  転校生



祐樹の学校は近くの駅から一駅ほど離れた所にある。
いつもは電車に乗るのだが、その日は雨が降る予報があったのでバスで登校するつもりだった。
(駅よりもバス停の方が近く、学校の目の前にある)
「行ってくるよー」祐樹は折り畳み傘をバックに入れて家を出た。

ババババババ・・・・・

ヘリコプターが頭上を通って行った。
「グラウラー対策委員会かな…」


バスはかなりぎゅうぎゅう詰めだった。
祐樹の背中に隣の女生徒のバックが当たって
くすぐったい思いをしながら、ふと、
バスの広告を見た。

(グラウラー対策委員会よりのお知らせ)
とか
(グラウラー発生の秘密)
など、グラウラー関係の記事が広告をかざっている。


教室の扉を開くと数人の生徒がちらほらと
居るだけだった。
暇になった祐樹は
朝のホームルームまで少し時間があったので、
校内の自販機にジュースを買いに行こうと歩き出した

朝の人気のない校舎は変なものでも出そうな感じで
寒気を覚えた。

自販機に150円を入れてお茶を買った。


「祐樹!もうすぐ朝のホームルーム始まるわよ!」


思わず祐樹はお茶を吐き出しそうになった。
必死に飲み込もうとして‥‥‥

むせた。

「ゴホッ‥‥綾美!脅かすなよ!!」
声の正体は同じクラスで祐樹の幼馴染
美月 綾美だった。

綾美は少しニヤケながら祐樹の背中を叩いて
「こんなとこで飲んでないで早く行こっ!」
と、言った。


吹きこぼれそうになったお茶のキャップを閉めて
祐樹は教室へと向かった。

教室にはすでにクラスメイト達がたくさん集まって
それぞれの事をしていた。
祐樹も本の表紙を開こうとした。

ババババババ‥…

またヘリの音だ。
しかし上空を飛んでいるような感じではなく、
すぐ近くを飛んでいるような音の大きさで、
しかも、こっちに近づいてきている感じだ。

クラスの生徒たちが窓際に集まっている。
祐樹も近づいてみると、
一機のヘリが校庭に着陸していた。
しかも、小さなヘリではなく、
プロペラが2つある大型の輸送ヘリだった。

中から出てきた人影は小さすぎてわからない。


「おい!みんなそろって自殺する気か!?早く席に着きなさい。」

担任のこの言葉で生徒のほとんどが席に着いた。
「先生!校庭にヘリが‥‥」
一人の男子生徒が担任に言ったが、
「あまり気にするな!」と、まともに取り合わなかった。

長ったらしいホームルームのあと、
「‥‥今日からクラスの仲間が一人増えることに
なったぞ!」と担任が言った。

クラスが一気にざわついた。

教室のドアがゆっくりと開く。
ざわつきが止まる。

「この人がアメリカのワシントンから
転校してきた、秀冶君だ。」

黒板の前に立ったのは、黒髪の背の高い生徒だった。

「こんちは!僕は勇三秀冶です!これからもよろしくお願いします!!」

数人の女子からキャーという声が上がる。
確かに顔もカッコ良くて好印象が持てた。

「席は祐樹の隣だな!」
転校生はゆっくりと歩いて隣の席に座った。
「よろしくお願いしますね!祐樹さん。」
祐樹はあいさつに少し驚いたが、
「こちらこそよろしくな。」と返答した。


この転校生が祐樹の運命を変えることになるなんて
気づくはずもなかった。


Page:1



この掲示板は過去ログ化されています。