ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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CLOWN
日時: 2009/11/08 20:04
名前: 藍羽 (ID: Fbe9j4rM)

こんにちわッ!

藍羽(アイハ)です。元うみねこ、です!
何故か前のスレが消えていたので・・・汗
新しいのをつくることにしましたッ!頑張ります。

読んでくれた方・コメントくれた方!
とても感謝です!嬉しいです!

*登場人物*

#久坂 唯麻 (くさか いお)

この物語の主人公。16歳、高校1年生。
魔女・死神・悪魔など、そういうのは信じない。
父親は5年前に病気で他界。母親は外国で働いてる。
一人っ子。
肩までの茶髪に、緑の瞳。

#ギン

人間の年齢にすると、16歳。
死神。信じてもらう為に、唯麻の元にいる。
死神のときは、深紅のローブに白銀の鎌を持つ。
黒髪に、綺麗な紫の瞳。けっこう可愛い顔をしている。

#北条 紅葉 (ほうじょう もみじ)

16歳、高校1年生。唯麻の大親友。
茶髪に蒼い瞳。

#小田切 イヴ (おだぎり イヴ)

16歳、高校1年生。唯麻と紅葉の友達。
イギリス人のハーフ。
金髪に緑の瞳。

*お客さま

nanasi様

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Re: CLOWN ( No.1 )
日時: 2009/10/15 14:11
名前: 藍羽 (ID: Q.3BB6GW)

■プロローグ■

誰も、僕たちのことを信じなかった。
 
『嘘つき!化け物は死んでしまえっ!』

そう言われて、たくさん涙を流した僕たち。
嘘つきじゃないのに・・・
僕たちは、嘘つきじゃないよ。

お願いだから。
誰か信じて。僕たちの存在を信じて。

ほら。
僕たちが消えてしまうよ・・・

Re: CLOWN ( No.2 )
日時: 2009/10/17 13:36
名前: 藍羽 (ID: 4NhhdgqM)

■第1話 夢じゃない ■

・・・え?何?夢だよね?

久坂唯麻(クサカ イオ)は、自分の目を疑った。
いつもの学校の帰り道。
親友の紅葉(モミジ)と、近くのコンビニで雑誌を読んで。
それから、バス停で紅葉と別れて・・・
わたしは住宅街に立っている。あと少しで、わたしの家。

「・・・幽霊、じゃないよねー?」

わたしが、目を疑うほど驚いたこと。
それは・・・半透明の男の子が、歩いていること!
しかも、その男の子は変なのだ。
白銀の大きな鎌を持って、深紅のローブを着ている。

「・・・違う、違う。わたし、夢みてるんだよ」

そう、自分に言い聞かせ、ゆっくりと歩く。
すると、半透明の男の子は、近くにいたお婆さんの元へ行った。
・・・?どうしたんだろう?
男の子は、手をお婆さんに向ける。ニヤ、と笑って。

「あッ・・・!」

わたしは思わず、声を出してしまった。
男の子の手から小さな、炎が出たのだ!・・・魔法?
その炎は、お婆さんを包む。

お婆さんは、気づいていないようだ。
炎が、お婆さんの全身を包むと、お婆さんは・・・倒れてしまった。

「だ・・・大丈夫ですか?!」

わたしは急いで、駆け寄った。
お婆さんの体はとても冷たかった。・・・死んだ?!

わたしの後ろで、あの男の子がニヤリ、と笑っていた。

Re: CLOWN ( No.3 )
日時: 2009/10/17 13:37
名前: 藍羽 (ID: 4NhhdgqM)

■第2話 深紅の男の子 ■

お婆さんは、死んでしまった。
・・・さっきの、男の子の炎にやられた?
お婆さんの体には、火傷の痕が一つもなかった。
・・・じゃあ、さっきのは何?

「ただいまー」

わたしは、家のドアを開けた。
家には誰もいない。父さんは病気で5年前に他界。
お母さんは、外国で働いている。わたしは、一人っ子。

自分の部屋のベッドに、鞄を投げ捨て、椅子に座る。
・・・本当に、何だったのかな?

『気になるでしょう?・・・僕のことが』

突然、聞いたことがない、男の子の声がした。
なんと、隣にさっきの半透明の男の子がいたのだ!

「・・・!貴方、さっきの・・・!」

『やっぱり見えていたんだね。僕の名は、ギン』

男の子は、自分のことをギン、と名乗った。
そして、初めて顔をみる。
年齢はたぶん、わたしと同じくらいだろうか?
黒髪に、綺麗な紫の瞳。顔は、けっこう可愛い。

「・・・ギン?」

『そう。君の名は?』

「・・・久坂唯麻。ギンは・・・何者なの?」

ギンは、よくぞ聞いてくれました、というような顔をした。

Re: CLOWN ( No.4 )
日時: 2009/10/17 14:04
名前: 藍羽 ◆ENSAoRI5$x (ID: 4NhhdgqM)

■第3話 死神 ■

『僕はね、死神なんだ』

そう言った瞬間、わたしはギンを睨みつけた。
ギンは驚いた顔をする。

「わたし、そういうの信じないのっ」

そう言ったら、ギンは哀しそうな顔をした。
それでもわたしは、睨み続けた。
だって、悪魔とか魔女とか、いるわけないじゃん?!
わたしは絶対、信じない!

『僕はね、信じてもらう為に君の元に来た』

「どんなことをしても、信じないから」

『そんなことを言っていられるのも、今だけかもね?』

ニヤ、とギンは笑う。
わたしはまだ、ギンのことを睨んでいる。

「何があっても信じない!死神なんて、存在しないの!空想なの!」

『どうして僕が、半透明なのかさ、分かる?』

わたしは、知らない、と適当に言い放った。
また、ギンは哀しそうな顔をする。

『みんなが、信じないから、さ』

「信じないから?死神の存在を・・・?」

『正解。信じれば、僕たちはもっと自由に存在できた』

「・・・・・・」

『昔は、魔女も魔法使いも、全部存在した。信じる人が多かったから』

「今は、信じる人がいないから・・・?」

『うん。いないから、半透明。魔女と悪魔は消えた』

そうか。
ギンはわたしに、信じてもらえば存在できるんだ。
でも、わたしは・・・

「信じない」

『あはは!そう?じゃあ僕と、ゲームしよ?』

ギンは楽しそうに笑う。

「ゲーム?」

『僕は何が何でも、唯麻に信じてもらう。そういうゲーム♪』

「いいね。そのゲーム。勝ってみせる。信じないからね」

ゲーム、スタート。


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