ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

夢、始まる。
日時: 2009/11/03 17:14
名前: 百合香 (ID: ipWQKyVJ)

「終わりです」

・・・え?

「これで、終わりです。」

ドン!!

手に、暖かい水のような物が触れた。

「ひ・・・光・・・・どぉ・・して・・?」

「てめぇ、あれは全部嘘だったのかよ!?」

女の人の声、男の人の声。

「さようなら。」

ドアが開く音がして、ドアが閉まる音がした。

Page:1



Re: 夢、始まる。 ( No.1 )
日時: 2009/11/03 17:30
名前: 百合香 (ID: ipWQKyVJ)

「はあっ!!」

いつもは見ない夢、嫌に鮮明な夢に驚いて、私はベッドから飛び起きた。

「なに?・・・ゆ、夢?」
汗びっしょりなパジャマで、私は二階に降りた。

「あら夢どうしたの?汗びっしょりじゃない。」

「あ、うん。ちょっと変な夢見ちゃって・・。」

「珍しいわね、そんな事。今日は学校もお休みなんだし、もう少し寝てくれば?まだ早いわよ。」
お母さんの言う通りに時計を見上げると、長針は4を
指していた。

「あ、いいや。なんか目覚めちゃった。」
その日一日その夢の事が気になり続け、何かボーっとしたまま一日を過ごした。




華やかな音楽。振り返ると、ガラス窓があった。
美しいドレスに身を包んだ、自分。だが、その顔は、どこか悲しげだった。それも曇ったガラスのせいであろうと自らに言い聞かせ、
気を取り直して振り返った、正にその瞬間だった。

見慣れた、信じていた、うらみ続けた、決して忘れる事のない、忘れる事の出来ない、あの顔。

気がつけば、手にはナイフが握られていた。


Page:1



この掲示板は過去ログ化されています。