ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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のっぺらぼう
日時: 2009/11/04 20:06
名前: 由 (ID: kwnhES1m)

はじめまして。

クリック、心から感謝します。 

頑張って更新するつもりなので、まぁ読んでってください。

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登場人物について。 ( No.1 )
日時: 2009/11/04 21:04
名前: 由 (ID: kwnhES1m)

・藤田優奈(フジタ ユウナ) 

性別:女 
 
容姿:胸まである黒いロングストレートの髪
   黒か紫の服を好む
   見かけ的には大人しく見えるが、内面的にもやっぱりもの静か  

他:わずかな友達しかいなく、教室ではいつも寝ている。 
  いろんな面を持っており、怪事件には多々姿が目撃されており、犯人として疑われている。 

***

・雛森咲李(ヒナモリ サリ)

性別:女

容姿:巻いた髪をツインテールにしている
   堅苦しいのが嫌いで、制服は常にだらんと
   している

他:おだやかで基本、誰とでも話す。その性格で優奈とも話し、その内面を知ることになった。
  警察官の叔父を持つ。

*** 
     
・九条要(クジョウ カナメ) 

性別:男 

容姿:茶髪でくせっ毛。容姿端麗。切れ長の目を
   している
   常に南京錠のようなネックレスを身に着けているが、自分でつけたのか、他人につけられたのかは不明

他:遊ばずにはいられない、クラスでムードメーカー的存在。
  1人暮らしをしている。

***

・三條玄(サンジョウ ゲン)

性別:男 

容姿:見かけ50代の男。白髪混じり 
   甚平を着ている

他:町角の奥で道具屋を営んでいる。 
  あらゆる情報に通じている。

***

・鳥谷涼太(トリヤ リョウタ) 

性別:男

容姿:無愛想な面をしている。几帳面に七三分け
   銃を隠すためのスーツは欠かせない

他:咲李の叔父。ふらふらしている咲李を心配している。
  アメリカ滞在経験ありで、捜査へのぬかりはない。
  現在、優奈の関わる怪事件に担当している。



  
    

第一夜 ( No.2 )
日時: 2009/11/05 19:35
名前: 由 (ID: kwnhES1m)

             キーンコ−ン


カーンコ−ン 










 今日もまた 1日が 終わる。














「優奈−!一緒に帰ろう!」


中庭で振り返ると、そこには流れる茶髪。

私の友達の、雛森咲李が立っていた。

「・・・別にいいけど。」


そういうと、この女はさも人に好かれそうな笑顔で私のそばに駆け寄った。 





「そういえば知ってる?この話・・・」











   
   他人の悪い所しか見れない私は
  
   この世界で生きる為に

   自分を守る為に 

   面をかぶり続けてきた

   
   状況によって 気分によって

   面は形を変え、私の顔に・・・







真っ暗な闇。そこに届く、うっすらとした月光。




目の前には目を抉りぬかれた死体が、葉も落ちた
桜の木の根元で座っていた。




少女はゆっくりと近づく。

やがて、血のこびりついた死体の前で、同じように
しゃがみこんだ。


見慣れているのか否か、少女の顔は人形のように
表情が無く、死体に対面したままぴくりとも動かない。


           
        【優奈は知ってる?最近この辺で
         怪事件が起こってるんだって。】





「・・・・・・おまえはいいね。こんなに・・・」


細く長い指を伸ばし、青白い頬に触れる。


          【人が殺されてるの。しかも必ず死んだ人は3日前に行方不明になってる・・・】






それまで無表情だった少女は笑った




「綺麗にしてもらって、よかったね。」







 足音をたてずに少女は立ち去った

 その手に、血にまみれた扇子を持って  











「ねぇ、聞いてる?」

「聞いてるよ。そういやあんたの父親って警察なんだっけ?」

「ううん、叔父さん!ゴメン・・・嫌な話だったよね・・・?怖いよね・・・私たちの近くでそんなむごい事件があるなんて・・・」


咲李の顔は、少しだけ青ざめていた。 

「別に。そういうわけじゃないよ。」

「・・・なんかさ、いっつも思うんだけど!」

順序良く進む足が止まる。
咲李はおかしいくらいの真面目な顔をしていた。

「ほっんと!!優奈って読めない!!!」

「・・・・・ぷッ・・」

「笑うな!!!」 

私にはお前のほうが読めないよ。
暑苦しい笑顔を振りまいて、孤立している私に話しかけるんだから。

「咲李は殺されないよ、絶対。」


小さく黒い瓦が見えてきた。
もう寒くなって、太陽はほぼ顔を見せていなかった。


並んでいた靴音が乱れる。
私は先に進んで、まぬけな顔の友達を見つめた。



「だから安心すれば?」












 
  今日も 一日が 終わる 
        
           
     
         
  でも私にとっては、一日のハジマリ。        







 
 「じゃ、行ってくるね!」

 黒い布に覆われた少女は、親の心配をよそに
 小さな蝶柄のカバンを持った。

 「いつもいつも・・・あまり遠くまで行かないでよ。」

 
 少女は笑った。


 
   
 



    

第二夜(未完;) ( No.3 )
日時: 2009/11/10 20:57
名前: 由 (ID: kwnhES1m)

 炉松町に起こった謎の猟奇殺人事件!!!


9月5日、最初に事件が起こったのは、町のはずれの森の最深部だった。被害者は、目を無残に抉られていおり、調べたところ、3日前から捜索願が出されていた田中美姫子(27)さんのものとわかった。
警察は他殺とみて、大幅な捜査を行ったが証拠は見つからず、10月14日、またもや小学校付近の交差点で目を抉り出された遺体が発見された。
被害者は3日前から行方不明になっていた、黒下康太郎(36)さんと思われるが、関係者や親族の足取りはいまだつかめていない。
この2件の事件を経て、警察は夜間の外出をさけるよう、炉松町、炉松町を含む佐山市の市民に呼びかけている。
遺体が見つかった交差点付近の小学校は、事件再発生を恐れ、5日間の学校閉鎖を決めた。
遺体の共通点があるところから、犯人は同一人物と見ているが、依然として証拠・目撃情報は見つからない。 








ペンや写真や資料で山積みになった机に、2週間前に発行された、ある新聞の記事の入ったファイルを無造作に置き、鳥谷涼太は大きくため息をついた。

初めて起こったこの事件から約2ヵ月。
警察は必死に犯人を追っていた。
遺体の発見現場から何か証拠や、事件の手がかりになるようなものはないかと、やれることはやったつもりだった。
しかし、まるでDNAさえも発見できず、ここのところ頭を占めているのは、犯人逮捕と毎日絶えずかかってくるクレームしかない。 

しかしそうして頭を痛めている間にも、今日、こうして事件は起こったのだ。 

遺体はまたもや目を抉りぬかれていた。
そしてやはり3日前から行方不明になっていたと調べはついていた。
またみすみす犯行を防げなかった。
場の空気はよどみきっていた。
鳥谷としても、警察官としての知識は豊富で、犯人逮捕の自信は無かった訳ではない。
ただ、例にみない事件に、ただならぬ恐怖とあせりを感じていた。

しかし、3度目の事件でやっと希望は見えた。
今回においてやっと目撃情報が得られたのだ。
夜勤で遅くなったサラリーマンが、事件現場の近くで
黒い服を着た少女を見たというのだ。
時間的にもおかしいと思って覚えていたというが、殺害時刻と目撃時刻が近いことから、事件の重要参考人として追っている。
わかっているのは

・黒いワンピースのような服を着ている
・髪が長い

というところだけだ。 




「それにしても困ったもんですよね〜」

困ったという表情とは真逆の表情で隣のデスクに
座っていた後輩は言った。

「やっと目撃情報が来たっていうのに、これじゃあ
なにもわかりませんよね。」

「・・・少なくとも、この情報は無駄ではない。
 我々はこの唯一の手掛りで一刻も早くこの連続殺人事件を止めなくてはいけないんだ。」


もう藁をもつかむ思いだった。








      ピ—ン  
          
            ポーン





「はぁい・・・・・叔父さん?!」

「夜遅くに悪いね。兄さん達は帰ってる?」

この慇懃な叔父に昔からなついていた咲李は、急に
訪れた喜ばしい訪問の用件が、両親にだと知り
不快な顔を隠しきれなかった。

「あいつらなら、たぶん今日は帰ってこないよ。」

「そうか・・・咲李、お前でよかったら話を聞いてもらっていいか?」

もとから表情に乏しかった叔父だが、今夜はいつになく真剣な顔をしていた。
今ここでふざけたことを言ったなら、間違いなくその凍った視線で殺されてしまうだろう。

咲李は無言で居間へ叔父を通した。
若者に絶大なる人気を誇るお笑い番組を消し、コンセントにさしっぱなしだったヘアアイロンを抜き、開けっ放しの窓を閉めた。



 


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