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- Welcome to retaliation school
- 日時: 2009/11/17 20:06
- 名前: テイル (ID: acQ6X1OT)
「それでは、授業を始めます。」
重苦しい沈黙の中、俺は最後の復讐を始めた。
○壱時限目・・・過去の記憶
「惟巳なんか死ね!」
クラスの男子達がゲラゲラ笑って言う。
「こっち来ないでよ、惟巳!汚いじゃん!!」
クラスの女子達が、嫌そうな顔をして逃げ回る。
「貴方に原因があるのよ。惟巳君。」
先生が、関係無いと言わんばかりにそっぽを向く。
「惟巳!勉強しなさい!」
お母さんが、ヒステリックに叫ぶ。
—— 何で俺ばっかり言われなきゃならないんだ!!
俺は多分この時から、少しずつ狂い始めた。
それと同時に、俺は有名な大学へ無事進学し、父が小学校の校長だった事もあり、先生になった。
父のコネで、ある受験校に配属された。
そこは、中学校なのに、担任が全ての教科を担当する事になっていた。
俺は、ある計画を思いつき、それ以来、計画を実行する為に時間を費やした。
そして———
「なぁ、裕哉。今日一緒に遊ぼうぜ!」
「いいぜ!何処で遊ぶ?」
「宏美!昨日メールくれてありがとう!」
普通の学園生活を楽しむ、入学したての学生達。
だが、笑っていられるのも今日の内だ。
まさか、こいつ等に共通点があるなんて、誰も思うまい。
「皆、早く席につけ。チャイムが鳴っている。」
ザワザワ ザワザワ
皆が騒ぎ出した。
当り前だ、本来ならば俺はこのクラスには居ないのだから。
「えー、暫く林先生はお休みするそうなので、代わりに私が担当します。」
エ———ッ!
「静かにしろ。」
一瞬で教室が静かになる。
「それでは、授業を始めます。」
——— それでは、復讐を始めます。
続きはでき次第投稿しますので、お待ちください。
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- Re: Welcome to retaliation school ( No.1 )
- 日時: 2009/11/22 15:46
- 名前: テイル (ID: acQ6X1OT)
○弐時限目・・・復讐への序章
「じゃあ、早速小テストをやります。」
皆、何も言わない。
「10分で解いて。」
10分が経ち、テストを回収した。
「これから毎日、全科目でテストをやるからそのつもりで。」
「何故ですか!」
「君達の成績が悪いからだ。」
反論した生徒は渋々引き下がった。
「これから、テストの点が悪かった奴、喋った奴、暴れる奴は、7時まで居残りとする。」
・・・。
「それでは、教科書の13ページを開いて・・・」
「お届けものです。」
宅配人がチャイムを押した。
「ありがとう。」
指定された場所にハンコを押し、荷物を受け取った。
中を開けると、頼んでおいたトリカブトの粉が、小さな瓶に入っていた。
これを持って、待ち合わせの店へと向かう。
「あっ、鈴木先生!」
「林先生!待ちましたか?」
「いえ、今来たんですよ。」
ニコニコしながら言った。
「じゃあ、食べましょう。」
ワイングラスを持ち、軽く揺らした。
「カンパーイ!」
林先生が、ワインを口に含んだ。
その後、食事が運ばれ、会話が弾んだ。
「ごめんね、体調崩しちゃって。クラスの方、大変だったでしょ?」
まさか、俺が盛った薬のせいで、体調を崩したとは思っていないようだ。
「いえ、良い勉強になりました。」
ワイングラスに新たに酒を注ぎ、ついでにトリカブトを盛る。
「おっ、気が利くねぇ。」
そう言いながら、一気に煽った。
「お酒に強いんですか?」
「いや、強くは無いんだが、病気のせいで、飲むの久しぶりだからね。」
「そんなに飲んで、大丈夫なんですか?」
「まぁね。ウッ・・・」
口を押さえ、いきなりしゃがんだ。
「おえぇぇ・・・。」
絨毯に吐瀉物が染みを作っていた。
「大丈夫ですか?」
「た・・・す・・・・を・・・・よ・・・・・・で・・・・・・・。」
呼吸が苦しいのか、ゼェゼェ言いながら倒れた。
全て計画通りだ。
周りが騒ぎ出した。
俺には、林先生を殺す口実が無い。
一方、隣の席にいる、偽名を使って呼びつけておいた奴には、口実があるので、
警察は真っ先にそちらを疑うだろう。
これで準備は整った。
後は、家に帰ってテストの丸つけをするのみだ。
既に息絶えた死体を前に演技しながら、俺は薄く笑った。
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