ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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Gravity world
日時: 2009/11/18 20:45
名前: 翡蒼 (ID: z18hpbrC)

退屈な理科の授業。
俺は理科が得意で教科書の内容なんか読む必要もなく窓の外の快晴の景色を見ていた。
いつの間にか理科の田口(先生)が授業から脱線して雑談を始めている。
・・だからうちの学校はバカなんだ。

「・・反重力装置とはこういうものだ。ホラ、窓の外を見てる緋田、お〜ぃ緋田悠城君?もしも反重力装置を二つ逆向きに作用させたらその間の空間には何が起こると思う?」

「知るかよ。そもそも反重力装置自体が空想の産物なのにそれを使う事によって起こる現象なんか分かるわけがないだろ」

「毎度毎度クールだね・・嫌われてるなぁ俺。テンション落ちたしもうチャイム鳴るから授業はお終い。」
よし、放課後だ。
今日こそ完成させるか。

それから4時間。出力計とにらめっこをして目が疲れて眠くなってきた頃。ついに出力が安定した。
「完成した。まずはニュートンが引力に気付いたきっかけの林檎を今度は引力に逆らわせる。これを小さいときからやってみたかったんだ。」
林檎はそのまま宙へと揚がって行った。
何だあっけない。俺の興味は今日田口が言っていた二つの反重力装置を逆向きに作用させることにうつっていき。もう1つの装置を作りはじめた。
静かに降ってくる林檎味の雨と呼ぶのは憚られるような、粉砕された林檎には気付かずに。。

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Re: Gravity world ( No.1 )
日時: 2009/11/19 20:48
名前: 翡蒼 (ID: z18hpbrC)

挨拶もなくいきなり第1話入ってしまいました。
ゴメンなさい。
そしてこれからGravity world を書いていきます。
翡蒼ひそうです。♂です。
駄文の上シリアス系の文章のつもりですので、言い回しがウザイ事もありますがそこは許してくださいね(苦笑)。
では、緋田の苦悩を野次馬根性で読んでやってください。




出力の調整も終わって二つ目の反重力装置を完成させた。
片方は上に向けて、もう片方は下に向けて、装置を作動させてみる。

ー刹那ー
・・悠城は目を覚ました。
「俺何してたんだっけ?・・時間無いし塾でも行くか。」
塾までの道中、思い出そうとするが全く何をしていたか思い出せない。。
心に浮かぶのは悔しさのような靄だけだ。
何か。大変なものを忘れてる気がする。。

「悠ちゃん♪何怖い顔してんの??」
檸檬。中学のとき付き合っていて、きっと今でも俺のことを好きなメンドくさい女。
「ああ、なんでもない。」
「そんなこと言わないの!!悩み相談に乗ってあげるから帰りに悠ちゃん家寄ってくね☆」
こいつはこうなると止まらない。もしも断っても窓の一枚や二枚は軽く割ってでも入られそうだ・・・
「しょうがねぇな・・散らかすなよ?」
素直に頷いてついて来る。
やっぱりこいつは苦手だ。従順そうな仕草をするがペースを掴まれるのはいつも俺だ・・

歩きながらとなりを歩く女の対策を考えているとウチに着いた。
が、何か違和感を感じる・・
何だこれは?見たところ何もおかしい所は無い。
「たっだいま〜☆」
檸檬が勝手に鍵をひったくって俺の家に入る。
もし俺が一人暮らしじゃなければこういうことをしないでくれるのだろうか・・
ー?玄関先がやけに暗い。
電気をつけてないんだから当たり前といえば当たり前だが、ありとあらゆる存在を飲み込む。そんな闇が目の前に広がっている。
たった一歩前に居るはずの檸檬の姿すら見えない。
とりあえず電気をつけよう・・?
おかしい。なぜ明かりのスイッチが無いんだ?
普段なら手探りをする必要も無く見つかるはずなのに・・
何よりこんなに暗いのに檸檬が何も言わないのは変だ。アイツはかなりの怖がりだったはずだ。
「檸檬??」
俺は呼びかけながら世界中の闇がそこに集まったかのような空間へ1歩を踏み出した。。

Re: Gravity world ( No.2 )
日時: 2009/11/23 09:34
名前: 翡蒼 (ID: z18hpbrC)

どんどん感想などなどお待ちしてます!!
アクセントは「ひ」においてください翡蒼です。
佐藤さんと同じ感じですww

では、そろそろ動き出します Gravity world
第3話もどうぞお楽しみください。



ー昔から暗いところは大好きだった。
別に根暗じゃないつもりだけど、物事を考えたりするときは意味もなく部屋を真っ暗にするのが癖だった。

そんなことを考えながらもう何分くらい歩いただろうか?
まだ3分くらいか?もう1時間くらい歩いている気もする。
時間が分からない。一向に前も見えてこない。進んでいるのかもわからない。
少なくともここが俺の部屋じゃないのは確かだな。
じゃあどこだ?


ー虚無の世界ー


こんな言葉が浮かんだ。
もしかして俺は死んだのか?いつからだ??

「悠ちゃん!!」
すごくホッとする。
さっきまであれほどウザかった檸檬の声が神の声のように聞こえてくる。
こいつってこんなに綺麗な声だったっけ?
「悠ちゃん!!!!」
「何だようるさいなぁ・・」
「やった。目を覚ました!!」

俺は寝ていたのか?ここはどこだ?
真っ白の空の下。真っ黒な大地の上での目覚めだった。
周りを見渡しても何も無い。黒白の大地だけだ。
目がおかしくなったわけじゃない。俺と檸檬には色彩が存在する。
何なんだここは。
脳が眠りから覚醒するとともに自室で目覚める前のことを思い出した。
「反重力装置のせいか!!」
「なにそれ??☆」
・・・もういつもの口調に戻っている。
適応が早いやつだ。。
「ちょっと黙っててくれ。考えたいことがある。」
檸檬が黙る、嫌に素直だな。まぁありがたい。

反重力装置によって逆に引力が作用したとすると間にある空間はものすごい力で両側から引っ張られることになるはずだ。
じゃあここはあのときに引っ張られて生まれた次元の狭間かなにかか?
・・・これ以上はここで考えていてもしょうがない。
とにかく動くか。もともと迷っているからしょうがない。どこかにたどり着くだろう。何よりこの生暖かい風が気持ち悪い。

「行くぞ檸檬。家に帰ろう。」
そう言って俺らは歩き出した。

Re: Gravity world ( No.3 )
日時: 2009/11/23 23:15
名前: 翡蒼 (ID: z18hpbrC)

やっと、物語が動いて、緋田悠城と檸檬のたびが始まりました。
でも、まだテーマに触れても居ません。。
ところが来週から中間テストがあるので毎日の更新は辛くなります・・・
皆さんの励ましなどの感想があれば勉強の合間に書いたりもするつもりなので、応援、感想など、どんどんくださいね!!




どのくらい歩いただろうか?
この世界のときは俺達の世界の時とは違う流れ方をしているみたいだ。
それともこんなに時が早く経つように感じるのはあまりにも真剣にこの黒白の大地を歩いているからなのか。。

考えながら歩いていると、目の前に異形の生物が姿を現した。
トカゲともヒトとも付かない、強いて言えば恐竜を擬人化したような生物。
それが集落をつくって生活しているようだ。
どうやら知的生命体らしい。

「うわぁ!!悠城?あれって・・恐竜!?」
「いや、よく分からない。どんな生物かも分からないし、危険かもしれないから遠回りするか。」

ー?
後ろに気配を感じて振り返った悠城の目には、翼を持った同じような生物が映った。。


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