ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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美香の事件簿 【完結しました】
日時: 2009/12/09 18:29
名前: ♪*月琉姫*♪ ◆NpejqFNEy. (ID: lerfPl9x)
参照: 持ち名『東京葉月』『ルルー』『神無月』『夢猫日和』ですけど… 多くねぇ。第一、この名前は苦労したんだ。変えすぎだよっ!

三つも立てて、消えた。三つ目が消えたときはやるきが出てなかった。
でも、今回完結。させることを目標として…
登場人物>>1
オリキャラ>>2
***目次***
プロローグ>>3 第一話>>4 第二話>>5 第三話>>6 第四話>>7 第五話>>8 第六話>>9      第七話>>10
第八話>>11 第九話>>12 第十話>>13 第十一話>>14
第十二話>>15 第十三話>>16 第十四話>>17 第十五話>>18
第十六話>>19 第十七話>>20 第十八話>>21 第十九話>>22 第二十話>>23 第一部・完
プロローグ>>24 第一話>>25 第二話>>26 第三話>>27 第四話>>28 第五話>>29 第六話>>30 第七話>>31 第八話>>32 第九話>>33 第十話>>34 第十一話>>35 第二部・完
第一話>>36 第二話>>37 第三話>>38 第四話>>39
第五話>>40 第六話>>41 第七話>>42 第八話>>43
第九話>>44 第十話>>45 第十一話>>46 第十二話>>47
第十三話>>48 第十四話>>49 第十五話>>50
第十六話>>51 第十七話>>52 第十八話>>53
第十九話>>54 第二十話>>55
エピローグ>>56 美香の事件簿・完結
****************
作者あとがき>>57
****************

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Re: 美香の事件簿 ( No.44 )
日時: 2009/12/06 17:32
名前: ♪*月琉姫*♪ ◆NpejqFNEy. (ID: lerfPl9x)
参照: 持ち名『東京葉月』『ルルー』『神無月』『夢猫日和』ですけど… 多くねぇ。第一、この名前は苦労したんだ。変えすぎだよっ!

第九話 星空の下

〜美香目線〜

皆と別れた後、私は空を見上げた。いつの間にか夜になっていた。

私は占い師ではないけれど、星が騒いでいるのはわかった。

きっと、こう囁いている。


『これからだよ。これからだよ』

何か、そんな風に聞こえた。

黒幕のことだろうか?

きっと、そうだ。

星さん達は私たちを見下ろしているから、分かるんだ。

きっとね…。

「探偵、やめたい」

自然に私は口に出していた。

「普通の女の子になりたいな〜」

私は涙が出てきた。

本当にやめたくて仕方なかった。
例え、初恋の人の約束でも、やめたい。

そうだ…ね。

私は小学五年生だもんね。まだまだ、子供だね。

誕生日も来ていない。十歳の子供。

やめてもいいですか?

続く

Re: 美香の事件簿 ( No.45 )
日時: 2009/12/06 17:34
名前: ♪*月琉姫*♪ ◆NpejqFNEy. (ID: lerfPl9x)
参照: 持ち名『東京葉月』『ルルー』『神無月』『夢猫日和』ですけど… 多くねぇ。第一、この名前は苦労したんだ。変えすぎだよっ!

第十話 探偵を辞めた美香

やめていいですか?

星たちにささやいた。

でも、答えは返ってこなかった。

私はもう、やめると決意しました。探偵水木かおる、ただいま持って、引退します。

「あぁ。山田さん!」

うしろから、声がした。私は後ろをみた。同級生の三日月あすかだった。あすかさんはIQ200の頭を持っているという噂があって、誰も近づかない。

「三日月あすかさん。どうしたの?」

「あのさ、伝えたいことがあるの…」

「何?」

「もう、そろそろ夏休みじゃん。一緒にどこかに行かない?」

「でも… どうして、私なんかと?」

「理由なんていえません。返事は学校でね。じゃね」

あすかさんは走って行った。

私は返事はNOにしようかと思ったけど、YESにしようと思った。もう、探偵ではないから…



じゃあね。水木かおる…



その時、私は頭の中に様々な人の声が聞こえてきた。


≪ったく。おせえーな。麻実のやつ≫
≪仕事めんどくせいな。金の為とはいえ…≫
≪三丁目の爺さんとはやりずらいわ≫
≪芸能人の綾乃さん。ぶりっ子してて、めっちゃっ、きもいんすんけど…≫

何これ?

探偵をやめたと思った瞬間、途端に聞こえた。

これって、よく超能力漫画である…あれ?

テレパシーがコントロール出来なくなったんだ。私は探偵のときは真剣に集中していて気付かなかったんだ…


これが、人々の声だと聞くと悲しくなってくる。

私は、夢中で逃げ出したくなって、走った。

続く

Re: 美香の事件簿 ( No.46 )
日時: 2009/12/06 17:34
名前: ♪*月琉姫*♪ ◆NpejqFNEy. (ID: lerfPl9x)
参照: 持ち名『東京葉月』『ルルー』『神無月』『夢猫日和』ですけど… 多くねぇ。第一、この名前は苦労したんだ。変えすぎだよっ!

第十一話 コントロール

〜美香目線〜

——————————————————————————
人間の心は恐い。
っと、よく。誰かさんは言ったもんだ。
それが、分かっていたら、私は超能力を開花させないし、目覚めもさせない。大体、超能力は普通の人間が持ってはいけない。
ばれたら、化け物扱いにNASAの実験材料だ。
こんなの持つのが間違いだった。
私は、ジンクスや占いやおまじないを信じないし、神様が実際にいるとも信じない。

…なのに、どうしてこんな能力を持ってしまったの?

美香の心日記————————————————————

私は家に帰って、日記帳に自分の気持ちを書いた。

整理をしたかった。


集中をしないと、いろんな人の声が聞こえてくる。入ってくる。今も入ってくる。

≪五丁目の婆さんが、不治の病にかかったのか〜 嬉しいかも〜≫
≪あそこの○×警察署の副所長ってさ、かっこいい〜≫
≪雅雄樹、うざいんだけどー。死んでくれないかな?≫
≪あいつらに死んでほしい≫

人間の心の中の汚さを知った。

綺麗さもあった。

≪五丁目の婆さん大丈夫かな〜≫
≪あいつにこくっちゃっお!≫

でも、これぐらいだ。


こうなっているのは、コントロールが利かなくなっている証拠。

もしかしたら、探偵をやめたから…

っと、思ったけど。私だって、やんちゃなおてんば少女だ。


探偵をやらないと、いけないのかな?

「美香〜 夕飯よ」

「今日はいいよ」

「美香。今日は珍しく家族全員揃っているのに…」

お母さんが困ったような声をした。

家族全員が揃っている?

「珍しくって、何が〜」

「美香、実の兄も忘れたの?」

「実の兄?」

「美香と一歳上の海斗だよ。放浪癖があって、なかなか帰ってこない兄さん」

誰だろう?

続く

Re: 美香の事件簿 ( No.47 )
日時: 2009/12/06 17:36
名前: ♪*月琉姫*♪ ◆NpejqFNEy. (ID: lerfPl9x)
参照: 持ち名『東京葉月』『ルルー』『神無月』『夢猫日和』ですけど… 多くねぇ。第一、この名前は苦労したんだ。変えすぎだよっ!

第十二話 放浪歴四年

〜美香目線〜

「お兄さんって?」

私はとぼけた様な声を出した。

「放浪歴四年の山田海斗。四年前、どこかに出かけたまま、帰ってこなくて… 失踪したと思ったら、警察から電話があって…」

「あぁぁ! 海斗兄ちゃんね」

私は思い出した。でも、一年生の時だったから忘れてしまったんだ。多分……

「美香、分かったなら食卓に来なさいよ」
「は〜い」

お母さんは一階に行ってしまった。

私は下に行こうかな、と思った途端に頭の中に人々の心の声がどんどん入ってきた。

この中には海斗兄ちゃんの声も聞こえた。

≪俺… 変な能力を持ってしまった。テレパシーだっけ? 誰かの心の声が入ってしまう…≫

海斗兄ちゃんは超能力者?



私は一瞬、混乱したけど何とか整理した。

もしかして、私がテレパシーのコントロールが聞かなくなったのは、お兄ちゃんが超能力者だから?


こんな考えがよぎった。

もしかしたら、私が超能力に目覚めてしまって、そして海斗兄ちゃんがテレパシーに目覚めてしまった。でも、私と海斗兄ちゃんは遠く離れていて、私は海斗兄ちゃんの存在を忘れてたから?


「あーもう…」

考えれば、考えるほど混乱してくる。


もう、いっそのことだ。テレパシーで海斗兄ちゃんに話しかければいいんだ。

私は、意識を集中した。海斗兄ちゃんに届け!

≪私もテレパシーが使えるんだ!!≫

続く

Re: 美香の事件簿 ( No.48 )
日時: 2009/12/06 17:38
名前: ♪*月琉姫*♪ ◆NpejqFNEy. (ID: lerfPl9x)
参照: 持ち名『東京葉月』『ルルー』『神無月』『夢猫日和』ですけど… 多くねぇ。第一、この名前は苦労したんだ。変えすぎだよっ!

第十三話 テレパシー

〜美香目線〜

私は海斗兄ちゃんにテレパシーで呼びかけた。

≪私もテレパシー使えるんだ!≫

すぐに答えが返ってきた。

≪本当かい? 名前はなんて言うの?≫

自分の名前を言いたかったけど、何かそれは嫌なので、偽名を使った。

≪水木香織って言うんだー。小学五年生≫

≪俺より、一つ下だな。俺は山田海斗≫

≪よろしくね≫

≪おおぅ。よろしくな。お前も超能力者で人間関係困っているのか?≫

困っている? の訳ない。私は超能力をコントロールできるからね… といってもスランプ中でした。

≪困っている程ではないね≫

そう思いながら、食卓に向かう。

私は器用で、二つのことが一変に出来る。
だから、食べる最中でもテレパシーの会話が出来る。

「いただきまーす」

今日の夕飯は、カレーライスにきゅうりの漬物だった。

≪海斗さん?≫

私は呼びかける。疑問に思ったあのことを聞くために…

続く


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