ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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 誰が為に貴方は・・・・
日時: 2009/12/06 20:50
名前: 海 ◆vCYmhrg2DI (ID: W0FhihvF)

     『誰が為に貴方は生きるのですか?』






・・・・と言う訳で(?)、前の小説が消えました。
記憶力の悪い私は、どういうのを書いてたか忘れたので、新しい小説を書きます(おい

題名に深い意味はありません。上の文にもです。
いつの間にか短編集になっている可能性があります。
ご了承下さい・・・・。

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Re:  誰が為に貴方は・・・・ ( No.1 )
日時: 2009/12/06 22:36
名前: 海 ◆vCYmhrg2DI (ID: W0FhihvF)

 - The death of the girl -

一瞬だった。自分でも、何が起きたのか、今だに理解出来ない。
痛みというものは無い。ただ、自分ではどうにもならないという、現実離れした現実。
段々と冷たくなっていく身体。何かがやって来たという恐怖。
道の真ん中で倒れている私は、人々から冷たい目で見られている。
「可哀想に・・・・」などと呟いている人もいるが、同情の欠片さえ見えない。むしろ、面白い物を見つけたとでもいうような、好奇心の目。私にはそれが堪えられない。

「退いて下さい!」

意識が朦朧とする中、誰かが叫んだ。ふと、青いものが微かに見える。

「大丈夫ですか?!」

青いのが言った。
大丈夫な訳が無い。自由が効かない為、口には出せないが。
すると、今度は救急車の音が聞こえてきた。その音は、私の近くで止まる。

「この方ですね」

今度は、さっきのと別の声が聞こえてきた。多分、救急の人だろう。

「はい」

青が答える。
救急の人は脈を計る為、腕に触れた。そのとき。
自分の冷たさに、他人の暖かさに気付く。今まで他人事の様に見てきたが、それが自分なのだと決定付けられる事実。
襲いかかる恐怖。私はそれに飲み込まれないよう、今まで必死に足掻いてきた。
だが。
気付いてから、急に早くなった。まず、目が見えなくなり。次に耳が聞こえなくなった。
正に無と言うべき感覚に陥り、最後に自分という存在がゆっくり消えてゆく。
これ以上に無い恐怖だった。
神様は、何故、一瞬にして全てを消して下さらなかったのか。
私は自分が消えていくのを感じながら、ふと忘れていたものを最後に思い出す。
それは・・・・・・・・・・

プツン

テレビが切れるような、そんな音がしました。
結局、彼女は「忘れていたもの」を思い出すことが出来ませんでした。
ですが、もうその答えは必要ないのです。
なぜなら、その答えに彼女はなってしまったのですから・・・・。

Re:  誰が為に貴方は・・・・ ( No.2 )
日時: 2009/12/06 23:18
名前: 海 ◆vCYmhrg2DI (ID: W0FhihvF)

 - Why did the girl die? -

寒い。もう息が白くなる時期だ。
高校に通っている私にとって、この時期は死ぬ程辛い時期だった。
バスの待ち時間で三十分も掛かるからだ。夏ならまだしも冬は辛い。
まだ人の居ないバス停。いつもなら友達が来ているのだが、早く着いてしまったらしい。話し相手が居らず、虚しさだけが募る。

「・・・・まさか、今日休み?」

独り言を呟くと同時に、知らない男が目の前を通り過ぎる。
だから何だという話だが、自分的には気になった。
黒いパーカー、ジーパンを着た普通の人。だが、私には何処か怪しい人に思えた。
じっと見続けていれば、相手は急に睨み付けるように見てきた。
私はその目を見た時、ビクッとした。何処かで見た事のある目だったからだ。
私は急いで目を逸らす。何故か、自分は死ぬんじゃないかという恐怖に襲われた。

Re:  誰が為に貴方は・・・・ ( No.3 )
日時: 2009/12/07 18:17
名前: 海 ◆vCYmhrg2DI (ID: W0FhihvF)

 ・

「あー寒かったー」

私は後ろのドアを見る。友達の瑠璃が「よっ!」と片腕を大きく挙げた。

「あっ、やっと来た。」

一足早く学校に来ていた私は、暇で寝ていた。そのせいか、頭がぼーっとしている。
後ろの席の瑠璃がカバンを置く間も惜しんで、背中をバンバン叩いてきた。強く叩いてくるので、背中が痛い。

「暗いぞ!ほら、もっと声出さんかい!」

「お前は誰だよ。つーか、熱血か」

私が冷静につっこむと、「いやーあの教師は嫌だよね」と言いながら席に着く。

「そういえば、今日遅かったね」

私は背中を摩りながら聞いた。


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